2017-06-18(Sun)

加計学園問題  各紙社説等(10)  「総理の意向」確認は重い

閉会中審査で徹底解明を  知る者たちに語らせよ  「義家発言」の危うさ  許されない疑惑の幕引き

<各紙社説・主張・論説>
朝日新聞)加計学園問題 閉会中審査が不可欠だ (6/17)
朝日新聞)加計学園問題 「義家発言」の危うさ (6/17)
毎日新聞)「加計」問題で集中審議 苦しい弁明だけだった (6/17)
産経新聞)「加計問題」調査 不信招く対応を断ち切れ (6/17)
東京新聞)「加計文書」存在 知る者たちに語らせよ (6/17)
しんぶん赤旗)「加計」追加調査  文書はあった、疑惑は深まった (6/17)
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朝日新聞)権力の病弊 「加計」解明これからだ (6/16)
毎日新聞)加計文書の再調査結果 「総理の意向」確認は重い (6/16)
日本経済新聞)あまりに強引で説明不足ではないか  (6/16)
産経新聞)文科省の内部文書 不信を払拭する再調査に (6/14)
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北海道新聞)加計学園問題 閉会中も究明緩めるな (6/17)
河北新報)「加計文書」調査/国会閉会後も徹底解明を (6/17)
信濃毎日新聞)加計文書 第三者による調査が要る (6/17)
京都新聞)加計学園問題  疑惑放置は許されない (6/17)
神戸新聞)加計学園問題/許されない疑惑の幕引き (6/17)
西日本新聞)加計問題文書 閉会中審査で徹底解明を (6/17)




以下引用



朝日新聞 2017年6月17日05時00分
(社説)加計学園問題 閉会中審査が不可欠だ


 文部科学省と、特区を担当する内閣府の矛盾があらわになった。加計学園の獣医学部新設をめぐる対応についてである。
 文科省が存在を認めた文書について、山本幸三地方創生相は、内閣府が文科省に対し、「『総理のご意向』『官邸の最高レベルが言っている』などと発言した認識はない」とする内閣府の調査結果を発表した。
 調査結果は「総理のご意向」などの言葉について、「内閣府職員が時として使用する強い口調が反映されたのではないか」としている。
 なんとも苦しい釈明である。
 たとえ内閣府職員が強い口調で主張をしたとしても、それを文科省職員が「総理のご意向」と言い換えるだろうか。
 前川喜平・前文部科学次官はこの言葉について「圧力を感じなかったといえばウソになる」と証言している。実際に使われていないのに職員がメモに残すような言葉ではあるまい。
 文科省が公表したメールに、同学園と競合した他大学を事実上排除する条件が、萩生田光一・内閣官房副長官の指示で書き加えられたようだと記されていたことについて、山本氏は参院予算委員会でこう述べた。
 「(送信した内閣府職員は)文科省から出向してきた方であり、陰で隠れて本省の方にご注進したというようなメールだ」
 メールの信頼性は低いと言いたいのかもしれない。だがメールには「指示は(内閣府の)藤原(豊)審議官曰(いわ)く、官邸の萩生田副長官からあったようです」など具体的な記述がある。
 山本氏は記者会見で「課内でいろいろ飛び交っているような話を聞いて、確認しないままにそういうことを書いた」と説明したが、おかしな話だ。
 この問題の「決定にかかわって指示したことはない」と言う萩生田氏の名前が、なぜ内閣府内で「飛び交って」いたのか。
 驚いたのは、自民党の高村正彦副総裁が野党の追及について「げすの勘ぐり」と批判したことだ。内閣の姿勢をただすことこそ野党の大事な使命である。
 事実究明は緒に就いたばかりだ。国会は閉会中でも審議はできる。証人喚問に応じるという前川氏を国会に呼び、直接話を聞くことは欠かせない。
 首相は証人喚問について「国会で決めること」との答弁に終始した。だが問われているのは首相自身と、首相側近で、学園系列大学の名誉客員教授を務める萩生田氏の関与の有無だ。
 国民が納得できるまで説明を尽くす重い責任があることを、首相は自覚すべきだ。
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朝日新聞 2017年6月17日05時00分
(社説)加計学園問題 「義家発言」の危うさ


 加計学園の獣医学部新設問題で、「総理のご意向」などと書かれた文書の存在を証言した文部科学省の内部告発者は、守秘義務違反に問われる可能性があるのか。公益のための通報者として保護されるべきではないのか。議論が起きている。
 きっかけは義家弘介文科副大臣の国会答弁だ。
 公益通報者保護法は、保護対象となる通報を生命や財産などにかかわる460の法律違反に絞り、メディアなど外部への通報にも厳しい要件を定める。
 義家氏はこの規定を踏まえ、「告発の内容がどのような法令違反に該当するのか、明らかにすることが必要」と述べた。さらに「一般論」とした上で、「法令違反に該当しない場合、非公知の(公になっていない)行政運営上のプロセスを、許可なく外部に流出させることは、国家公務員法(違反)になる可能性がある」と語った。
 だが04年の国会での法案審議を思い出すべきだ。当時の竹中平蔵担当相は「法案は通報を抑制するのではなく、正義を希求する通報者をエンカレッジ(鼓舞)する内容になっている」と指摘。「法案の定める対象範囲に該当しない通報は、通報の公益性等に応じて通報者の保護が図られる」とし、付帯決議にもその趣旨が盛り込まれた。
 加計学園問題で、政府は情報開示に一貫して後ろ向きだ。関連文書についても文科省はおざなりな調査で「確認できない」と言い続けた。そうした状況のなか、文書はあるという内部告発が職員らから相次いだ。
 立法の経過と趣旨を踏まえれば、今回の告発者は保護されるべきだ。再調査の結果、文書の存在を認めた会見で松野博一文科相が「職員としての立場が法の精神によって保護される」と語ったのは当然である。
 一方、義家氏の国会答弁は、「一般論」と断ったとはいえ、内部告発をためらわせ、公益通報制度を損ないかねない危うさをはらむ。文科省をはじめ政府がなすべきは、告発者の口をふさぐことではなく、異論や批判に耳を傾けることだ。
 公益通報制度にも不十分な点は少なくない。消費者庁の有識者検討会は昨年末、制度の強化に向けた報告書をまとめ、保護の対象に退職者を含めることや外部通報の要件を緩和することを提言した。法改正を急ぐとともに、通報対象の拡大など検討会が積み残した課題について議論を続けるべきだ。
 公益通報者保護法の施行から10年余り。制度をさらに育て、定着させていかねばならない。
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毎日新聞2017年6月17日 東京朝刊
社説:「加計」問題で集中審議 苦しい弁明だけだった


 これで多くの国民が納得するとは、まさか安倍晋三首相も思っていないだろう。
 首相の友人が理事長を務める学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題を中心とする参院予算委員会の集中審議が、国会の実質的な最終日となるきのう、やっと実現した。
 審議では文部科学省の内部文書を当初、「怪文書」呼ばわりをしていた菅義偉官房長官を含め、政府側はその存在を国会の場で認めた。
 だが認めると一転して今度は、これまでの説明との矛盾を突かれて苦しい弁明に追われることになった。
 文書の大半は文科省が内閣府とのやり取りを記録し、残したものだ。
 これに対し内閣府の藤原豊審議官らは文書に残る「総理のご意向」などの発言自体を否定した。だとすると文科省が勝手に作文したというのだろうか。ところが内閣府には関係する文書は残っていないという。これでは説得力がない。
 国家戦略特区諮問会議が昨秋、獣医学部の新設は「広域的に存在しない地域に限り可能」との規制緩和策を決めたことが、加計学園だけが候補に絞られる結果につながった。その経緯も焦点の一つだ。
 萩生田光一官房副長官の指示で、「広域的」などの文言が追加されたとする内閣府から文科省に宛てたメールも新たに確認された。
 これも萩生田氏は「指示を出したことはない」と否定し、山本幸三地方創生担当相はメールを送信したのは文科省から内閣府への出向者であり、「陰で隠れて本省(文科省)にご注進した」とまで語った。職員をスパイ扱いするような答弁には驚くほかない。
 首相は「意向を示したことも指示したこともない」と従来の答弁を繰り返し、この日は山本氏が「規制緩和策は私が決めた」と強調する場面が目立った。それでも首相の意向を周辺がそんたくし、行政がゆがめられたのではないかという疑問の核心は解消されなかったということだ。
 野党は文書の存在を初めて公言した前川喜平前文科事務次官の参考人招致を求めたが、自民党は拒否した。関係者がそろわず、わずか3時間の審議で幕引きできるはずがない。
 国会で解明を続けるよう改めて求める。閉会中審査もできる。
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産経新聞 2017.6.17 05:02
【主張】「加計問題」調査 不信招く対応を断ち切れ


 問題を整理すべきである。政府の国家戦略特区を活用した加計学園(岡山市)の獣医学部新設計画をめぐって紛糾が続いている。
 焦点は学部の新設についての安倍晋三首相の指示の有無となっている。安倍首相は「個別具体的に指示したことはない」と明言した。
 内閣府も「総理のご意向」などの発言をした職員はいないとの調査結果を発表した。一方で文部科学省は「ご意向」などの発言を伝える記録文書を確認したと発表している。
 批判する側は「忖度(そんたく)」を問題とするが、これは証明することが困難で水掛け論に終始し、その先に法的な瑕疵(かし)があるわけでもない。問題を混迷させた責任は説明を二転三転させた政府側にもある。
 文科省の文書は当初、怪文書扱いをされたが、再調査の結果、存在が明らかになった。これを受けて調査は不要だとしてきた内閣府も、一転して調査結果の公表に乗り出した。政権の統治能力を問われるできごとである。
 後手後手、小出しの発表は、何か後ろ暗いところがあるためかと勘ぐられても仕方がなかった。
 安倍首相も16日、「対応に批判があることについて真摯(しんし)に受け止めたい」と述べ、「調査に時間がかかったことを率直に反省したい」と語った。
 獣医学部の新設は、岩盤規制を打ち破り、地域の活性化につなげることを目指したものであるはずだ。政府として推進するのは当たり前で、その経緯をよく説明できないというのは、おかしい。
 規制緩和は事後チェックとのセットで行われなければならない。そのために必要なのは、徹底的な情報公開である。この原則を軽視したことが事態を混乱させたと認識すべきである。
 野党側は、前川喜平前文科事務次官の国会招致を求めており、前川氏も応じる意向を示している。呼んだらいいではないか。
 ただしその際には事務方のトップにいた職責をかんがみ、「行政がゆがめられた」などの重大証言を、あいまいな感想として述べるわけにはいくまい。相応の証拠とともに語られるべきである。
 安倍首相はまた「法律にのっとった意思決定だったことに一点の曇りもない」と述べている。そうであれば内閣を挙げ、堂々と不信を振り払うべきだろう。
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東京新聞 2017年6月17日
【社説】「加計文書」存在 知る者たちに語らせよ


 加計学園獣医学部新設を巡る「総理のご意向」などと記された文書が、文部科学省にあった事実は重い。首相官邸によるえこひいきはあったのか、なかったのか。そもそも調べる気がないのか。
 獣医学部の早期開設を、内閣府が文科省に働きかけたことを示す一連の文書だ。文科省は五月の調査で「確認できなかった」としていたのに、職員のパソコンを再調査したらあっさり見つかった。
 「怪文書」扱いし、文書の存在を証言した前川喜平前次官を攻撃した菅義偉官房長官は謝罪すべきだ。きちんと確かめもせず、不都合な事実を隠そうとしたとしか思われない。
 一方、内閣府の調査では、文科省の文書に記載されているような「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」と伝えた職員はいなかったという。あたかも文科省の職員が勝手に解釈したものとして、責任を転嫁した形だ。
 役所の職員同士のやりとりの記録やその真偽は、調べる気があればすぐに分かるはずだ。国会会期末ぎりぎりまで、政府はなぜ調べようとしなかったのか。
 ふたを開ければ、すべては文科省の自作自演だったかのように見える。この間、義家弘介文科副大臣は、内部告発者は国家公務員法違反に問われる可能性があるとさえ公言している。職員の良心を抑えつける威嚇というほかない。
 問題の本質は、国家戦略特区での規制改革の是非ではない。愛媛県今治市での獣医学部新設は、加計学園ありきで行政手続きが進められたのではなかったか。そういう疑いが持たれていることだ。
 文科省の再調査では、獣医学部新設の要件について、加計学園しか事実上応募できないように、萩生田光一官房副長官が内閣府の藤原豊審議官に対し、変更を指示したことをうかがわせるメールが明らかになった。
 事実ならば、萩生田氏を通じ、安倍晋三首相の意向が働いた構図も浮かぶ。山本幸三地方創生担当相は自らの指示だったとして記載内容を否定する。だが、不自然なのは内閣府の調査結果だ。
 メール作成者は文科省から出向中の職員で、伝聞の曖昧な内容を事実関係を確認しないまま発信したという。極めて重要な情報をそんなにいいかげんに扱うのか。
 これでは文科省と内閣府の水掛け論だ。前川氏ら意思形成過程に関わった人物の国会での証言が欠かせない。知る者たちに語らせないままでの幕引きは許されない。
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しんぶん赤旗 2017年6月17日(土)
主張:「加計」追加調査  文書はあった、疑惑は深まった


 国民の多数が反対する「共謀罪」法案は審議を打ち切って採決を強行しながら、疑惑の渦中「加計学園」の獣医学部開設をめぐり「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向」などと書かれた文書は、真剣に調べもしなければ経過も明らかにしない―まさに文部科学省や内閣府の「追加調査」は疑惑隠し、国民無視の極みというしかありません。文科省は文書の存在を認めたものの、だれが何のために作成したのか明らかにしません。内閣府は「総理の意向」などと発言した職員の存在を否定しました。文字通り政治をゆがめた疑惑であり、徹底調査が不可欠です。
「総理のご意向」と明記
 問題になった文書は、先月半ば以降の報道などで明らかになったもので、「加計学園」が愛媛県今治市に開設を予定している獣医学部について、設置は「総理のご意向」だとか、来年開校は「官邸の最高レベルが言っている」と内閣府が文科省に伝えたと書かれていました。「加計学園」の理事長と親しい安倍晋三首相の関与が疑われたのは当然です。
 ところが菅義偉官房長官は即座に「出所不明」「怪文書」などと否定。松野博一文科相もわずか半日ほどの調査で「文書は確認できない」と発表しました。国民から批判が沸き上がったのは当然です。
 決定的だったのは、文書が作成された昨年9月から10月にかけ、文科省官僚トップの事務次官だった前川喜平氏が文書は省内で作られたもので「本物だ」と証言したことです。これを機に文科省の官僚などによる証言が相次ぎ、文書が文科省内で「共有」されていたことを示すメールなどが相次いで明らかになっています。
 追い詰められた安倍首相は先週、「再調査」を指示、松野文科相はあくまでも「追加調査」だと言い張り、調査対象も期限も明らかにしないまま着手し、1週間もかかって、「共謀罪」法案を採決した後になってようやく「結果」なるものを発表したのです。まさに言語道断です。「追加調査」で文書の存在が明らかになったのは、一連の否定発言が国民を欺くものだったことを浮き彫りにしています。
 「追加調査」は、「総理のご意向」などと書かれた文書があり、内閣府側からそう言われたと証言した職員がいたことをしぶしぶ認めたものの、詳細は明らかにしません。文科省の調査を受け慌てて行った内閣府の「追加調査」は、たった一晩調べただけで、「総理のご意向」などという言葉を文科省に伝えた職員の存在を否定するという不誠実この上ないものです。文科省の調査では、獣医学部の開設を「加計学園」に絞るために萩生田光一官房副長官が「広域的に」獣医学部が存在しない地域に限ると書き込ませたといわれるのに、萩生田氏は否定しています。解明すべき課題は山積です。
首相関与示す多くの証拠
 「加計学園」の獣医学部開設をめぐり首相とその周辺がかかわった疑惑は、当該文書にとどまりません。文書作成とほぼ同じ時期、首相側近の和泉洋人補佐官や木曽功内閣官房参与が前川氏に手続きを早めるよう働きかけています。今治市への獣医学部開設自体「加計学園ありき」で進められました。
 国政をゆがめた疑惑の幕引きを許さず、首相に説明責任を果たさせ、国会での徹底究明が重要です。
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朝日新聞 2017年6月16日05時00分
(社説)権力の病弊 「加計」解明これからだ


 1カ月遅れで解明のスタートラインに立ったにすぎない。
 加計(かけ)学園の獣医学部新設をめぐる「総理のご意向」文書などについて再調査した結果、国会や報道で指摘されたものと同じ内容の文書が見つかった。松野文部科学相がそう発表した。
 先月の調査で「確認できなかった」こと自体が疑問だ。職員の間でやり取りしたメールなど、パソコンを検索すればすぐに見つかる。そうできない何かがあったのではないかと思うのが、大方の受けとめだろう。
 この間、政権は文書の存在を語る者の口を封じるような行いさえした。最初に証言した前川喜平前次官を菅官房長官が攻撃し、義家文科副大臣は国会で、内部告発者を処分する可能性をちらつかせる答弁をした。
 考え違いもはなはだしい。調査の手を抜き、都合の悪いことを隠そうとしてきた自分たちこそ、処分に値する。
 黒を白と言いくるめて恥じない体質が、不信のうねりを招いていることを、この政権はどこまで自覚しているのか。
 今回の再調査は、文書の存在を確認したにとどまる。肝心の「行政がゆがめられた」事実があったのかどうか。その判断材料は示されていない。
 問題の核心は、開学時期や手順について内閣府が文科省に伝えたとされる「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」の趣旨だ。文科省職員は調査に「真意はわからない」としか答えなかったという。
 将来のことが気になって、安心して真実を答えられないと見るのが自然だ。不利益になるようなことはしないと言明したうえで、第三者による徹底調査をあらためて行うのが筋だ。
 きょう参院予算委員会で、この問題の集中審議が開かれる。官房長官や文科相の責任追及はもちろん、「何があったのか」に迫る質疑を期待したい。
 政治主導で理不尽な規制を取り除くことは誰も否定しない。だがそれは、定められた手順に従い、公平公正に進められて初めて社会に受け入れられる。
 加計学園をめぐっては、国の発表前に地元自治体が開学時期を把握していたことなど、その「公平公正」を疑わせる事実がいくつか明らかになっている。さらに、きのう文科省が明らかにしたメールからは、同学園と競合した他大学を事実上排除する条件が、萩生田官房副長官の指示によって書き加えられたという新たな疑惑が浮かんだ。
 内閣の姿勢をチェックし、ただすのは国会の使命だ。このことに、与党も野党もない。
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毎日新聞2017年6月16日 東京朝刊
社説:加計文書の再調査結果 「総理の意向」確認は重い


 学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設計画を巡り、文部科学省が再調査の結果を公表した。松野博一文科相は「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」などと書かれた内部文書の存在を認めた。
 政府が当初「怪文書」扱いしていた文書が確認された事実は重い。官邸の関与の有無について、国会は解明に取り組む必要がある。
 松野氏は再調査で、調べる範囲や対象人数を広げた結果、存在が明らかになったと説明した。だが、前回の調査は最初から存在を否定する目的だったと見られても仕方がない。
 問題の核心は、国家戦略特区での獣医学部の新設手続きが、不当にゆがめられたのかどうかだ。安倍晋三首相は「いっさい関与していない」と国会で答弁している。
 だが文科省の再調査では、文書を作成した職員が、内閣府側から「総理のご意向」などの発言があったと思うと認めている。
 文科省に官邸の意向を伝えたとされるのは、内閣府の藤原豊審議官だ。藤原氏はこれまで国会で発言を否定していたが、文科省が文書を「捏造(ねつぞう)」したとは考えがたい。
 発言が事実ならば、安倍首相から何らかの「意向」が示されたのか、それとも藤原氏が勝手にそんたくをしたのか、どちらかが真実になる。
 内閣府も、事実関係をしっかり調査すべきだ。
 確認された文書から浮かぶのは、人事権を握る首相官邸の、中央官庁に対する圧倒的な影響力だ。
 菅義偉官房長官は、文書の存在を認めた前川喜平前文科事務次官の人格攻撃ともとれる発言をしていた。
 義家弘介副文科相は、文書の存在に関し文科省職員が匿名でメディアに証言したことを念頭に、一般論としつつ、処罰の可能性に言及した。告発への威嚇ともとれる発言だ。政と官の関係のゆがみの表れだろう。
 官邸の関与の実態解明には、前川氏や藤原氏らの国会での証言が欠かせない。与党が「共謀罪」法の成立を急いだのは、国会を延長せずにこの問題の追及をかわすためとも見られている。
 参院ではきょう首相出席の集中審議が開かれる。国会が閉幕しても、閉会中審査の証人喚問も可能だ。疑惑にフタをしてはならない。
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日本経済新聞 2017/6/16付
社説:あまりに強引で説明不足ではないか


 最後は多数決で決めるのが国会のルールには違いない。しかし与党の都合で法案審議の手続きを一部省略し、早期成立にこだわるような手法はあまりに強引すぎる。学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部の新設問題では、文部科学省が14の内部文書の存在を認めた。政府は政策判断の経緯を改めて詳しく説明する責任がある。
 犯罪を計画段階で処罰する「テロ等準備罪」を新設する改正組織犯罪処罰法は、与野党の徹夜の攻防の末、15日朝に参院本会議で可決、成立した。
 自民党は14日に参院法務委員会での採決を省略する「中間報告」という手続きによって参院本会議で採決したいと提案。同法の廃案を求める民進、共産両党などは衆院に内閣不信任決議案を提出して抵抗した。
 過去にも委員会採決を経ずに衆参の本会議で採決をした例はある。だがそれは野党が委員長ポストを握っていたり、各党が個々の議員に本会議採決での賛否を委ねたりするケースだった。与党が議事運営の主導権を確保していながら、審議の手続きを省略したのはどう考えてもおかしい。
 文科省は15日、国家戦略特区を活用した加計学園の獣医学部新設をめぐり、「官邸の最高レベルが言っていること」「総理のご意向だ」などと書かれた14の文書が省内に存在していたとの再調査結果を発表した。
 国家戦略特区は新規参入を阻む「岩盤規制」に政治主導で風穴をあける仕組みだ。官邸側や内閣府が52年ぶりの獣医学部の新設を実現するため、慎重姿勢を崩さない文科省を押し切ったこと自体に問題があるわけではない。ただ加計学園は安倍晋三首相の友人が理事長を務めており、公正な行政判断がゆがめられた可能性があると野党は厳しく追及している。
 菅義偉官房長官は官邸側の圧力をうかがわせる内部文書の存在が指摘されると「怪文書みたいな文書」と言い切り、松野博一文科相は短期の調査だけで「該当する文書は確認できなかった」と発表した。政府にやましい点がないのなら自ら徹底調査し、事実を公表するという姿勢が欠けていた。
 参院予算委員会は16日に首相も出席して集中審議を開き、国会は18日の会期末を待たずに事実上閉幕する。政府は今後も閉会中審査などに応じ、様々な疑問に丁寧に答えていく必要がある。
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産経新聞 2017.6.14 05:03
【主張】文科省の内部文書 不信を払拭する再調査に


 国家戦略特区制度を活用した学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画をめぐり、文部科学省が内部文書の存否の再調査に乗り出している。
 これまで拒んできた頑(かたく)なな姿勢を一変させたのは、世論の厳しい批判を受けたためである。方針を転換したからには、疑念を残さぬよう、徹底した調査を行ってもらいたい。
 文科省と、特区を担当する内閣府とのやりとりを記録したとされる内部文書には、獣医学部新設について「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向」などの記載があった。前川喜平前事務次官は記者会見で「文書は確実に存在した」と証言している。
 だが、文科省は5月に「確認できなかった」とする調査結果を発表し、再調査を拒否してきた。菅義偉官房長官に至っては、文科省調査の前から「怪文書みたいな文書」と切り捨てていた。
 木で鼻をくくったような一連の言動が、政府への疑念をかえって深めた面が大きい。
 松野博一文科相は「追加調査の必要があるとの国民の声が多く寄せられた」と語った。まずは、問題を軽視した判断の悪さを厳しく反省すべきである。
 再調査での聞き取り対象は、前回調査した7人に加え、文書を共有したとみられるメールに名前があった職員20人前後に及ぶ。職員個人のパソコンも、任意で確認するという。
 ただ、内閣府が再調査の必要性を頑強に否定していることには首をかしげる。文科省の再調査で、都合の悪い点が出るはずはないと見切っているのだろうか。
 再調査結果を小出しにするのではないか、との観測もある。国会会期末を控え、中途半端な結果でやりすごそうとする姿勢がみられれば、かえって国民の不信は募るだろう。文書やメールの詳細、それらが表面化した経緯などを明確にしてほしい。
 そもそも、国家戦略特区は安倍晋三政権が掲げる成長戦略の柱の一つである。政治主導で「岩盤規制」を打ち破るため、抵抗する省庁との間で摩擦が生じるのは当たり前だ。
 政府側が獣医学部の新設を認めた手続きに瑕疵(かし)はなかったというなら、事実を踏まえて堂々と訴えればいい。内部文書の真贋(しんがん)論争という泥仕合から、一刻も早く脱すべきである。
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北海道新聞  2017/06/17 08:55
社説:加計学園問題 閉会中も究明緩めるな


 18日に会期末を迎える国会は、与党が数の力で押し通した「共謀罪」法に続き、性犯罪の厳罰化を柱とする改正刑法を成立させ、きのうで事実上閉会した。
 焦点の一つだった学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設を巡る疑問は、何ら解消されていない。にもかかわらず、与党は会期延長のそぶりすら見せなかった。
 参院予算委員会はきのう、安倍晋三首相も出席して集中審議を開いた。しかし質疑はわずか3時間。与党は、野党が求めた参考人招致も認めなかった。
 政府は文部科学省と内閣府を再調査し、政府内で「総理の意向」などの言葉が交わされたとする文書の存在を認めながら、真意の解明は素通りしようとしている。
 結局、来週告示の東京都議選への影響を避けるため、「調べた」「審議した」という形だけを整えたかったのだろう。
 政府と与党は一貫して疑惑を否定している。
 ならば、野党の求める閉会中審査に応じ、文科省や内閣府、官邸の関係者の証人喚問や招致も行って、真相究明に務めるのが筋だ。
 首相はきのう、確認できないとしてきた文書が存在したことについて「調査に時間がかかったことを反省したい」と述べた。
 だが当初、「怪文書」と一蹴(いっしゅう)したのは菅義偉官房長官だ。調査を避け、事実を隠した責任は重い。
 文面を作成した文科省職員は、内閣府から「総理の意向」などの発言があったと証言している。対して、山本幸三地方創生相は、関連文書の存在を認めたが、発言は「確認できなかった」とする。
 正面から食い違っている。発言の確認と経緯の解明が急務だ。
 なのに政府は、追加調査に消極的だ。矛盾した結果でこと足れりとする姿勢は理解に苦しむ。
 この問題の核心は、首相と学園理事長との親密な関係が特区選定に影響し、行政の公平性がゆがめられたのか、という点にある。
 首相はきのう「私が個別具体的に指示したことはない」と述べ、自らの関与を重ねて否定した。
 首相が忘れてはならないのは、官邸が省庁の人事権を握る現状では「総理の意向」は極めて強い影響力を持つという現実である。
 直接の指示はなくとも、政府内に忖度(そんたく)を招いたのだとすれば、行政の長としての責任を免れまい。
 不都合な事実は隠蔽(いんぺい)し、矛盾は強弁で糊塗(こと)して、最後は数で押し切る―。政府・与党がこの手法を繰り返すことは、許されない。
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河北新報 2017年06月17日土曜日
社説:「加計文書」調査/国会閉会後も徹底解明を


 18日の国会閉会間際になって、事態がこうも急展開するのか。その意図に不信感を持たざるをえない。
 安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設を巡る文書問題である。
 国家戦略特区諮問会議で決める新設要件に関し、内閣府の山本幸三地方創生担当相はきのう、自らが判断し「広域的に存在しない地域に限る」と原案を修正していたことを明らかにした。昨年11月のことだという。
 文部科学省が15日に明らかにした文書では、萩生田光一官房副長官からの指示だったとされていた。山本担当相が首相周辺の関与を否定したが、この修正自体が大きな意味を持つと言っていい。
 「広域」要件が入ることで、獣医学系大学がない四国の愛媛県今治市で計画を進める加計学園以外の申請はできなくなったとされるからだ。
 加計学園を前提にした学部新設の手続きが進み、「行政がゆがめられた」と文科省の前川喜平前事務次官が指摘した疑念の核心部分でもある。
 特区行政の担当相が、どのような意図でこの要件を加えたのか。明確に説明すべきである。
 一連の問題の発火点になった「総理の意向だ」「官邸の最高レベルが言っている」といった文言を含む文書については、きのうの参院予算委員会の集中審議でも取り上げられた。山本担当相は「そのような発言をした内閣府職員はいない」と、ヒアリングの結果を説明した。
 これらの文書は文科省の再調査の結果で省内に存在していたことが前日、確認されたばかり。「こうした趣旨の発言があったと思う」と文書を作成した文科省職員が証言しており、言い分が食い違う。
 内閣府側は「スピード感を持って取り組むようにという首相の常日頃の指示が、そのように伝わったのではないか」などと指摘し、受け止めた文科省側の責任に転嫁しようとしているように映る。
 国民不在の省庁間の責任のなすり合いではないか。
 具体的にどういうやりとりがなされたかは、第三者による徹底した調査や、前川前次官の証人喚問などで究明する以外にはあるまい。
 原点の文書問題を越え、「平成30年4月開学」を前提にしたスケジュール管理など政府と今治市の情報共有が早い段階から進んでいたとする新たな資料も確認されている。疑念は一段と深まっている。
 安倍首相は「岩盤規制を突破する過程で、ぶつかり合うこともあるが、政府全体で決定した。私一人で決めることはない」と関与を否定した。
 国民の不信が払拭(ふっしょく)されないのは、当事者である首相が十分な説明責任を果たしてこなかったからだ。国会閉幕での幕引きは許されるものではない。閉会中審査で真相を徹底解明すべきだ。
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信濃毎日新聞 (2017年6月17日)
社説:加計文書 第三者による調査が要る


 学校法人加計学園の獣医学部新設を巡り、百八十度異なる調査結果が発表された。
 「総理の意向」「官邸の最高レベルが言っていること」と内閣府から言われた―。そんな内容の文書が省内にあったとの結果を文部科学省が発表したのに対して、内閣府は真っ向から否定。そう発言した内閣府職員はいない、との結果を発表している。
 二つの調査結果のどちらかが間違っていることになる。うやむやには済ませられない。第三者による調査が必要だ。
 文科省の調査では民進党などが示した19文書のうち14文書が見つかった。「萩生田内閣官房副長官の反応はあまりなかった」など、その内容からは文科省側が内閣府の出方を気にしている様子が生々しく伝わってくる。
 文科省は5月にも調査を行っている。半日かけて7人から聞き取り調査しただけで、「文書の存在は確認できなかった」との結論を出した。個人のメモやパソコンは調べていない。
 官邸の意向を忖度(そんたく)した、結論ありきの調査だった疑いが濃い。世論の批判を浴び再調査を余儀なくされて、文書の存在を認めざるを得なくなった。
 文書について報じられた時、政府には真相解明の姿勢が全くなかった。菅義偉官房長官は「出どころも明確でない怪文書」とはねつけた。義家弘介文科副大臣は文書を誰が省外に出したか調べ、処分する可能性に触れた。疑惑を隠すつもりだったのではないかと言われても仕方ない対応だった。
 内閣府の調査結果では、「総理の意向」「官邸の最高レベルが言っていること」と述べた職員はいない、とされている。
 政治の介入によって行政がねじ曲げられたのではないか、という疑惑である。食い違いをそのままにするわけにはいかない。
 当事者による調査では説得力がない。政府にその気がないのなら、国会が専門家に頼んで解明に当たるべきだ。
 通常国会はあすで会期を終える。森友学園問題を含め、疑惑にふたをするかのような議事運営だった。最後は共謀罪法案の強行採決で閉幕に向かっている。
 会期が終わっても閉会中審査で証人喚問ができる。文科省の文書については、「確実に存在していた」と証言した前川喜平前事務次官が喚問に応じる姿勢でいる。「総理の意向」の発言者だと前川氏が名指しした内閣府の藤原豊審議官も含め、問いただすべきだ。
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[京都新聞 2017年06月17日掲載]
社説:加計学園問題  疑惑放置は許されない


 政府の国家戦略特区制度を利用した加計学園(岡山県)の獣医学部新設を巡り、松野博一文部科学相が「総理のご意向」などと記された内閣府とのやりとりを記録した文書があったと認めた。
 一方、特区を担当する山本幸三地方創生担当相も内閣府内の調査結果を公表したが、文科省の文書に記録された内閣府側の関与を完全に否定。政府内部の調査結果が食い違う形になった。安倍政権は国会閉会で問題の幕引きを図ろうとしているが、このままでは国民の理解は得られない。閉会中審査による事実の徹底解明を求めたい。
 文科省の調査は2回目で、先月の調査が文書の存在を隠すためだったとみられる。松野文科相や、「怪文書」扱いしてきた菅義偉官房長官らの責任は厳しく問われよう。
 再調査で見つかった文書には、内閣府側から「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」などの発言があったことが記録されていた。学部新設について、他大学からの申請が事実上不可能になる条件が、萩生田光一官房副長官の指示で加えられていたことを示すメールも明らかになった。
 16日午後にあった参議院予算委員会の集中審議では、文科省側が記録の存在を認めたのに対し、相手方の内閣府は「記録がない」と繰り返した。萩生田氏は「決定に関わって指示したことはない」などと関与を否定した。
 重要な政策を実現する過程で、官庁が記録を作らないことがあるだろうか。特区担当ではない官房副長官がなぜ、内閣府や文科省内で取りざたされるのか。どう考えても不自然だ。
 安倍晋三首相は「特区手続きは法律に沿っている」と述べた。しかし、問題の本質は、首相の長年の友人が理事長を務めている同学園が行政面で優遇されたのかどうかにある。
 そもそも特区制度は地域を限定して規制緩和を進め、産業の国際競争力強化を目指す制度だ。加計学園の獣医学部新設がそれとどうつながるのか。内閣府は獣医師の将来的な需要を十分に検証したのか。多くの疑問が残っている。
 学部新設予定地の愛媛県今治市が開学時期に関し、国が発表する約3カ月前に知っていた可能性も指摘されている。
 加計学園問題では、前川喜平前事務次官が文書の存在を指摘してきた。事実の解明には前川氏の国会証言が欠かせない。国会は疑惑解明を徹底して行うべきだ。
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神戸新聞 2017/06/17
社説:加計学園問題/許されない疑惑の幕引き


 政府が「怪文書」としていた記録文書は実在した。世論の反発が政府を突き動かし、文部科学省の再調査で確認された。
 文書は、国家戦略特区を使った学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設計画を巡り、特区担当の内閣府が「総理の意向」「官邸の最高レベルが言っている」などと伝えたことを記す。
 文科省の前事務次官は会見で文書の存在を認めていた。そして「(政治によって)公平、公正であるべき行政の在り方がゆがめられた」と語った。
 文書の存在が裏付けられたことは、前事務次官の証言が重みを増したことを意味する。
 安倍晋三首相の「腹心の友」が理事長を務める加計学園の計画実現に、首相周辺の後押しがあったのか。行政はゆがめられたのか。
 通常国会はきのうで事実上閉会したが、これで疑惑の幕引きを図ることは許されない。真相解明は始まったばかりだ。
 内閣府も調査結果を発表した。しかし文科省とは異なり、「総理の意向」などのやりとりを否定する内容だった。どちらかの発表に、ごまかしがある。
 驚いたのは、参院集中審議で内閣府の山本幸三・地方創生担当相が行った答弁だ。内閣府の意向を伝える文書を「文科省の出向者が、陰に隠れて本省にご注進したものだ」と述べた。
 信頼性をおとしめる意図が感じられ、前事務次官に対する「人格攻撃」を思い起こす。
 前事務次官は一連の文書を、幹部で共有していたと証言している。内閣府への対応が文科省内で重要視されていたことは間違いない。関係者の国会での証人喚問を強く求めたい。
 今国会では安倍政権のみならず、与党のおごりも目に余るものがあった。「禁じ手」の中間報告を使った「共謀罪」法の採決では、反対する野党議員に「共謀罪で逮捕するぞ」とヤジが飛んだ。
 加計学園問題では、自民党の高村正彦副総裁が役員連絡会で、野党の追及を「げすの勘繰り」と表現した。いずれも聞き捨てならない暴言である。
 野党は引き続き、閉会中審査での解明を求めている。後ろ向きの与党の姿勢は、国民の目には「逃げ腰」としか映らない。
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西日本新聞 2017年06月17日 10時42分
社説:加計問題文書 閉会中審査で徹底解明を


 「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」と内閣府から迫られたとする文部科学省の文書はやはり存在していた。
 これまで文書の存在そのものを政府が頑強に否定したため、存否が政治問題化したが、本当に解明すべき焦点はそこではない。
 安倍晋三首相の親友が理事長の学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が政府の国家戦略特区を使って進める獣医学部新設計画を巡り、官僚の忖度(そんたく)が働いたのか。首相自ら官僚に何らかの指示をしたのか。公平・公正であるべき行政がゆがめられていないか-との疑念だ。
 民進党が先月17日に国会で追及した直後の調査で、文科省は「文書は確認できない」として早期の幕引きを図ろうとし、再調査も拒否してきた。菅義偉官房長官に至っては「怪文書」と切り捨てた。
 ところが、前川喜平前文科事務次官らから存在を認める証言が相次ぎ、再調査に追い込まれた結果が「確認できた」だった。一転した調査結果について松野博一文科相は陳謝したが、お粗末とはこのことだ。追及を回避するため再調査を拒み、公表も国会会期末直前にしたと疑われても仕方ない。
 「ご意向」や「最高レベル」と記された文書を作成したとみられる職員は「(内閣府側から)こうした趣旨の発言があったと思う」と話したという。文科省はさらに、獣医学部新設の要件を加計学園に有利な文言に修正するよう萩生田光一官房副長官が指示したとするメールと文書も公表した。
 これに対し、内閣府も急きょ調査に乗り出したが、山本幸三地方創生担当相は「ご意向」「最高レベル」の発言をした内閣府職員はいないとの調査結果を発表した。萩生田氏も指示を否定した。
 同じ政府の文科省と内閣府で調査結果が食い違うとはどういうことか。真実はどうなのか。
 参院予算委員会できのう首相も出席して集中審議があったが、わずか3時間の審議で全容を解明できるはずもない。国民の疑問や不信を取り除くには閉会中審査や関係者の国会招致が不可欠だ。
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