2017-06-24(Sat)

加計学園問題  各紙社説等(14)  臨時国会で疑惑解明を

「加計」新文書  臨時国会 早期召集で説明を尽くせ   「説明果たす」約束どこへ  「丁寧に説明」の約束守れ

<各紙社説・論説>
日本経済新聞)加計問題でなお説明が必要だ (6/24)
東京新聞)加計問題究明 国会召集に応じる責任 (6/24)
信濃毎日新聞)臨時国会 早期召集で疑惑解明を (6/24)
京都新聞)臨時国会要求  「真摯に説明」はどこへ (6/24)

西日本新聞)「加計」新文書 「説明果たす」約束どこへ (6/24)
徳島新聞)「加計」新文書 臨時国会で説明を尽くせ (6/24)
高知新聞)【加計学園問題】「丁寧に説明」の約束守れ (6/24)
佐賀新聞)内閣支持率急落 政府は世論を正視せよ (6/24)




以下引用



日本経済新聞 2017/6/24付
社説:加計問題でなお説明が必要だ


 学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部の新設問題を巡り、首相官邸の強い関与を示す新たな内部文書が見つかった。政府は野党が求める臨時国会の召集や閉会中審査に応じ、関係者の証言を通じて政策判断の経緯をさらに丁寧に説明していくべきだ。
 松野博一文部科学相は20日、国家戦略特区を活用した獣医学部の新設に関する萩生田光一官房副長官の発言概要とされる文書を公表した。萩生田氏が文科省幹部と面会し「総理は『平成30年(2018年)4月開学』とおしりを切っていた」「加計学園事務局長を担当課長のところにいかせる」と発言した記録がある。
 萩生田氏は「不正確なものが作成され、意図的に外部に流されたことについて非常に理解に苦しむ」と内容を否定した。一方で前川喜平前文科次官は首相官邸側からの働きかけがあったと繰り返し証言し、説明が全く食い違う事態になっている。
 民進、共産、自由、社民の野党4党は22日、憲法の規定に基づき臨時国会の召集を政府に求めた。野党は加計学園の理事長が安倍晋三首相の友人である点を重視し、獣医学部の新設で政治の圧力や官僚の忖度(そんたく)があった可能性があると追及している。
 国家戦略特区は許認可権限を持つ省庁が業界団体と結びついて新規参入を阻む「岩盤規制」に官邸主導で風穴を開ける仕組みだ。ただ政治家の圧力が公正な判断をゆがめたとすれば大きな問題だ。政府・与党は国会審議を通じて事実の解明を求める野党の声に謙虚に耳を傾けるべきだろう。
 前国会では学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地払い下げ問題も焦点となった。様々な証言や内部文書が飛び交う一方で、交渉の経緯を検証するための行政文書の保管や公開基準のあいまいさが課題として浮上している。
 与野党は政治の関与や行政判断の透明性を確保するため、公文書管理のあり方を改めて議論していく必要がある。
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東京新聞 2017年6月24日
【社説】加計問題究明 国会召集に応じる責任


 獣医学部新設をめぐる真相究明のため、野党四党が臨時国会の召集を要求した。憲法五三条に基づく重い行為だ。安倍政権には要求に応じる責任がある。憲法無視の政治はこれ以上、許されない。
 公平・公正であるべき行政判断が「首相の意向」を盾に歪(ゆが)められたのではないか。国民の疑念は解消されるどころか、膨らむばかりだ。安倍晋三首相の「腹心の友」が理事長を務める学校法人「加計学園」の獣医学部を愛媛県今治市に新設する計画である。
 内閣府から文部科学省に「官邸の最高レベルが言っていること」「総理の意向だと聞いている」などと働き掛けたとする文書の存在が確認されたのに続き、首相の側近である萩生田光一官房副長官が文科省に早期開学を求めたと受け取れる文書も見つかった。
 国会を召集して、国政調査権を駆使した真相究明は当然である。
 しかし、安倍政権側は「早期に行わなくても良いのではないか」(自民党の竹下亘国対委員長)と応じるつもりはないようだ。
 首相が会見で述べた「何か指摘があれば、政府としてその都度、真摯(しんし)に説明責任を果たす」との約束は何だったのか。政権は、真相究明に後ろ向きだと断ぜざるを得ない。究明されたら都合の悪い、後ろめたいことでもあるのか。
 憲法五三条は衆参どちらかで総議員の四分の一以上の要求があれば、内閣は臨時国会の召集を決定しなければならないと明記する。
 同条に基づく臨時国会の召集要求は今回を含めて三十七回(重複を除く)あり、うち三十三回は開かれている。ほとんどの政権が野党の要求に応じてきたが、この憲法規定を完全に無視したのが、今の安倍内閣である。
 安全保障関連法の成立が強行された二〇一五年秋、同法が公布され、環太平洋連携協定(TPP)締結交渉が大筋合意し、内閣改造で十人の閣僚が新たに入閣した。
 野党が説明を求めて、臨時国会の召集を要求しても、安倍政権は首相の外交日程や一六年度予算編成作業を理由に拒否した。
 召集期限が定められていないとはいえ、要求を完全に葬り去るのは暴挙と言わざるを得ない。
 首相や閣僚、国会議員を含め公務員には憲法を尊重し、擁護する義務がある。それができないような首相や国会議員に、憲法改正を語る資格はない。国会軽視、憲法無視のあしき振る舞いを、これ以上、認めてはならない。
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信濃毎日新聞 (2017年6月24日)
社説:臨時国会 早期召集で疑惑解明


 民進、共産、自由、社民の野党4党が憲法の規定に基づき臨時国会の召集を求める要求書を衆参両院に提出した。森友、加計学園の問題で疑惑の解明が必要、というのが理由である。
 政府、与党は疑惑にふたをするかのように、委員会採決を省略する中間報告の非常手段で共謀罪法案を可決し、国会を18日に閉幕させた。4党の要求は筋が通っている。安倍晋三首相は速やかに国会を召集すべきだ。
 衆参いずれかで総議員の4分の1以上の要求があったときは「内閣は召集を決定しなければならない」と憲法は定めている。召集は内閣の義務である。
 4党は今回、衆参それぞれで召集を求めている。拒むのは憲法の趣旨に反する。
 通常国会では、政府の説明は全く足りなかった。森友学園への国有地売却の交渉記録について、財務省は「廃棄した」の一点張りだった。加計学園の問題では、内部告発により明るみに出た文書を菅義偉官房長官は当初「怪文書」扱いした。
 そこに加えて、文部科学省に対し萩生田光一官房副長官が働きかけたと受け取れる文書が国会閉幕後に見つかった。
 安倍政権は召集に後ろ向きの姿勢を見せている。菅官房長官は「与党と相談して決める」と述べるだけ。自民党の竹下亘国対委員長は「召集は内閣の専権事項だが、早期に行わなくてもよいのではないか」と言っている。
 竹下氏はどういう意味で「内閣の専権事項」と言っているのだろう。召集するもしないも首相の腹一つ、と考えているとすればとんでもない間違いだ。
 議員の要求で国会を召集するのは憲法から内閣への命令である。いつまでに召集せよとの規定が憲法にないことを幸いに、無視することは許されない。
 首相は国会閉幕後の記者会見で「指摘があればその都度、真摯(しんし)に説明責任を果たしていく」と述べていた。召集要求を拒むようでは言行不一致になる。
 安倍内閣は2年前にも野党5党による召集要求を拒んだ。外交日程が立て込んでいることなどを理由にしていた。今回目につくのは、これ以上追及されるのは避けたいという思惑だけだ。
 自民党が野党時代にまとめた改憲草案は、衆参いずれかの4分の1以上の要求があったときは「20日以内」に召集するよう内閣に義務付けている。いま拒否するのはご都合主義そのものだ。
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[京都新聞 2017年06月24日掲載]
社説:臨時国会要求  「真摯に説明」はどこへ


 学校法人「加計学園」問題を巡り、首相官邸の働きかけがあったとされる新たな文書が出てきたことを受け、民進、共産、自由、社民の野党4党は憲法53条に基づく臨時国会召集の要求書を衆参両院に提出した。
 自民党が閉会中審査に応じないのを受けた対応だ。疑惑解明に消極姿勢を取り続ける以上、野党の要求は当然である。これに対し菅義偉官房長官は「与党と相談して決めていく」と述べるにとどめた。
 さらに新文書について菅氏は、松野博一文科相が「正確性を著しく欠く」と発表し、既に説明責任を果たしたとの認識を示した。だが政府も自民も、こんな説明で国民が納得しているとは本気で考えていまい。しばらく野党の追及を逃れ、厳しい世論の沈静化を待ちたいというのが本音ではないか。
 疑惑の中心にいる安倍晋三首相は19日の記者会見で「指摘があれば、その都度、真摯(しんし)に説明責任を果たしていく」と述べた。ところが、新文書が出てきても口をつぐんだままだ。これでは国民の信頼回復などできるはずがない。
 真摯な説明責任が口先だけではないというなら、首相はただちに臨時国会を召集し、率先して疑惑の解明に努めるべきである。
 新文書は、加計学園の獣医学部新設を巡り、萩生田光一・内閣官房副長官が昨年10月、文部科学省の幹部に首相の方針を伝えたり、文科省と加計学園との打ち合わせを指示したりしたと受け取れる内容だ。萩生田氏は首相の側近中の側近で、学園系列大学の名誉客員教授も務める。
 時期は、獣医学部新設に向けて加計学園に有利な条件が特区諮問会議で決まる直前だ。萩生田氏は内容を全面否定しているが、事実なら、事前に首相の意向をくむ調整が図られ、特区制度を「加計学園ありき」で活用したとの疑惑がさらに深まることになる。
 「総理のご意向」をめぐる一連の文書については、文科省と内閣府の食い違いも目立つ。真相解明には、当然ながら萩生田氏ら関係者の証人喚問も視野に入れなければならない。特区の事業者選定が公平公正だと言うなら、国民が納得いくよう国会で説明を尽くし、疑惑を払拭(ふっしょく)する責任が政府にはある。
 安倍政権は以前にも臨時国会要求に応じなかったことがある。召集時期は内閣の判断に委ねられているとはいえ、少数派意見を尊重する議会制民主主義の大事なプロセスである。憲法の趣旨を無視する愚を繰り返すべきではない。
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西日本新聞 2017年06月24日 10時37分
社説:「加計」新文書 「説明果たす」約束どこへ


 疑惑は一層深まった。安倍晋三首相の親友が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が政府の国家戦略特区制度を使って進める獣医学部新設計画を巡り、首相官邸の関与を疑わせる新たな文書が文部科学省から見つかった。
 民進、共産、自由、社民の野党4党は真相解明のため、憲法53条に基づき臨時国会の召集を衆参両院に要求した。当然だ。政府と与党は速やかに召集を決め、証人喚問などに応ずる責任がある。
 見つかったのは、首相の側近とされる萩生田光一官房副長官と文科省幹部の協議をまとめた文書で「官邸は絶対やると言っている」「総理は『平成30(2018)年4月開学』とおしりを切っていた」などと記されていた。松野博一文科相が記者会見で公表した。
 萩生田氏は「不正確なものが作成され、強い憤りを感じる」とコメントを出した。
 だが、内閣府から「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」として獣医学部新設への対応を迫られたとする文書も既に確認されている。萩生田氏が新設の要件を学園に有利にするよう指示したとする内容もあった。
 疑惑だらけだ。特区を隠れみのに首相側近や官僚が忖度(そんたく)したのか。首相も何らかの指示をしたのか。だとすれば公平・公正であるべき行政はゆがめられたことになる。疑惑が渦巻く中で「特区のドリルで岩盤規制に穴をあけた」と自画自賛されても信頼できない。
 徹底的な真相解明以外に信頼回復の道はない。野党4党は閉会中審査を求めたが、政府と与党は拒んでいる。臨時国会の早期召集にも否定的だ。
 憲法53条は衆参いずれかの総議員の4分の1以上が要求した場合、内閣は召集を決定しなければならないと規定する。ただ期限に定めはなく、安倍政権は15年にも同様の召集要求に応じなかった。
 首相は通常国会閉幕に伴う記者会見で「今後、何か指摘があれば、その都度、真摯(しんし)に説明責任を果たす」と約束したはずだ。約束違反の「逃げ」は許されない。
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徳島新聞 2017年6月24日付
社説:「加計」新文書 臨時国会で説明を尽くせ


 安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設計画を巡る疑惑は、膨らむばかりだ。
  通常国会閉会後、首相官邸側の働き掛けがあったとされる新たな文書が文部科学省で見つかった。
  真相解明を求める民進、共産、自由、社民の野党4党は臨時国会を速やかに開くべきだとして、国会召集の要求書を衆参両院に提出した。
 憲法53条は臨時国会について衆参両院議員のいずれか4分の1以上が求めた場合、政府に召集の義務が生じると規定している。
 安倍政権は早期召集に否定的な見解を示しているが、直ちに応じなければならない。
 新文書は、萩生田光一官房副長官が獣医学部の開学期限などについて、文科省に伝えたとされるものだ。これが事実なら、圧力をかけたことになる。
 真相が究明されなければ、国民の不信感は募る一方だ。政府に、それを払拭(ふっしょく)しようという意欲が見られないのはどうしたことか。
 安倍首相は19日の記者会見で「指摘があればその都度、真摯(しんし)に説明責任を果たしていく」と明言した。言葉通りの対応が求められる。
 公明党の山口那津男代表はこの問題に関し、衆院予算委員会などの閉会中審査開催を検討するよう要請した。「政府は調査を尽くし、説明責任を果たしていただきたい」と述べたのはもっともだ。
 こうした声さえも無視すれば、安倍政権への信頼はさらに揺らごう。
 今回、公表された文書は、萩生田氏が昨年10月21日に文科省幹部に発言した内容を取りまとめたとされ、「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた」などとの記載があった。
 萩生田氏は発言を否定しているが、落選中には学園傘下の大学で客員教授を務め、自身のブログに首相、学園理事長との写真を掲載していた。公の場で自らしっかりと説明を尽くす必要がある。
 新文書について文科省が萩生田氏の記憶を優先し、「正確性を欠く」と結論付けたのにも疑問が残る。
 「総理の意向」などと記された文書に、一定の信頼性を認めた対応とは大きく異なる。前川喜平前文科事務次官の発言などとも符合するのに、その検証を進めないでいいのか。
 きのう告示された東京都議選でも、与野党の攻防が繰り広げられている。加計学園を巡る問題や、「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法の採決強行など、安倍政権の国会運営も厳しく問われよう。
 「1強」の緩みやおごりがあるのではないか。時間がたてば、批判も逆風もやがて収まると考えているなら、見当違いである。
 安倍首相は共同通信社の全国電話世論調査で内閣支持率が急落したのを、改めて重く受け止めるべきだ。
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高知新聞 2017.06.24 08:15
社説:【加計学園問題】「丁寧に説明」の約束守れ


 学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設問題の解明へ、民進党など野党4党が、臨時国会を召集するよう衆参両院に要求した。
 臨時国会の召集を内閣に義務付ける憲法規定に基づく、いわば調査請求である。真相はやぶの中のままだ。首相の指示をうかがわせる新たな文書も確認された。安倍政権は速やかに応じるべきだ。
 国民の不信を深めているのは、政府側の不誠実な対応であり、安倍首相自身である。
 「総理の意向」などと記された文書を政府は当初、「出所不明の怪文書」とはねつけた。最初の調査でも確認できなかったとしたが、前文部科学事務次官や現役職員らの存在を認める証言が相次ぎ、再調査に追い込まれた。
 その再調査結果では一転、文書の存在を認めたものの、国会閉会間際に公表し、首相らの関与などを否定した。「共謀罪」法案の採決を巡る騒動に紛れ込ますことで、野党の追及をかわし、国民の関心を遠ざけようとした、姑息(こそく)なまでの思惑が透けて見えた。
 そんな強引な幕引き劇を国民は認めていない。マスコミ各社の世論調査で、内閣支持率が急落したことが裏付ける。
 共同通信の調査では、政府の調査で真相が「明らかになったと思わない」は85%に達した。前文科事務次官らの「行政がゆがめられた」との訴えを否定する政府の説明にも70%以上が納得していない。
 内閣府側から「総理の意向」などの指示があったとする文書で、文科省は「発言はあった」とする一方、内閣府は「ない」と退けた。萩生田光一官房副長官らから「加計ありき」の指示があったと読み取れる文科省側の文書も、内閣府や萩生田氏は全面否定している。
 政府内に矛盾が生じている。「ゆがみ」以外の何物でもない。
 文書の記載内容は具体的で、明確な根拠もなしに「職員が勝手に忖度(そんたく)した」で片付けられない。少なくとも、文書の作成者や共有者は「官邸の最高レベル」の意向などを意識しながら、行政手続きを進めていたと見て取れる。
 首相側近の萩生田氏は、加計学園傘下の大学の「名誉客員教授」であり、首相の「腹心の友」である学園理事長と親しく並んだ写真を自らブログに掲載している。文科省局長に首相の指示を伝えたと取れる文書も国会閉会後に明らかになった。
 萩生田氏や文科省、内閣府はこの文書の内容も否定するが、再調査後も新たな内部文書が発覚する状況を前に、国民が納得できる説明にはなり得ていない。
 安倍首相は、二転三転した政府の対応が国民の不信を招いたこと認めた上で「国会の閉会、開会にかかわらず、分かりやすく丁寧に説明していきたい」と明言した。だが、自民党は閉会中審査を拒んだため、野党が国会召集を要求した。首相には国民への約束を果たす義務がある。
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佐賀新聞 2017年06月24日 05時00分
論説:内閣支持率急落 政府は世論を正視せよ


 加計(かけ)学園問題や「共謀罪」法を巡り「説明責任」と「熟議」を放棄した安倍政権に国民の視線が厳しさを増している。共同通信の世論調査で内閣支持率は44・9%となり、前回5月から10・5ポイントも急落した。加計学園の獣医学部新設計画で「行政がゆがめられたことはない」とする政府の説明には73・8%が「納得できない」と回答した。
 共謀罪についても、与党が参院法務委員会の採決を省略し成立を強行したことに67・7%が「よくなかった」と批判。過去に特定秘密保護法や安全保障関連法の成立直後に支持率が急落したことはあったが、今回は個別の政策ではなく政権の姿勢そのものに国民が不信を深めた結果で、より深刻な状況といえよう。
 政府は世論を正視すべきだ。安倍晋三首相の昭恵夫人の存在が焦点となった森友学園問題で噴き出した数々の疑問に説明や調査を拒み続け、ひたすら「問題ない」と繰り返した。加計問題では世論の反発により文部科学省が再調査に追い込まれたが、不都合な事実にふたをするという政府の姿勢は変わらなかった。
 今週後半に告示される東京都議選への影響を避けようと、会期末ぎりぎりに文科省や内閣府の調査結果を公表して逃げ切りを図った。与党は野党が求める閉会中審査や証人喚問を拒んでいる。だが、そんなことで不信は払拭(ふっしょく)できない。忘れられることもないだろう。
 加計問題を巡る一連の調査で真相が「明らかになったと思う」はわずか9・3%にすぎず、84・9%が「思わない」と答えた。自民、公明両党の支持層でも、それぞれ76・7%、80・0%がそう回答している。また森友問題も含め、政権に「問題があると思う」が全体の57・1%に達した。
 不信の背景には、2月に森友問題が発覚して以来、解明に背を向け続ける政府の姿勢がある。森友学園は評価額より8億円余りも安く国有地を取得。そこに開校を目指していた小学校の名誉校長に昭恵夫人が就任していたことから、野党は売り手の財務省側に忖度(そんたく)が働き、学園が優遇された疑いがあると追及した。
 しかし財務省は省内規則により学園側との交渉記録を廃棄したとし、8億円の値引きに至る詳しい経緯を明らかにせず、野党が求めた調査も「必要ない」と拒否した。
 加計学園が国家戦略特区の愛媛県今治市に獣医学部を新設する計画を巡っては、文科省が再調査で「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」など特区担当の内閣府側の発言を記録した一連の文書の存在を確認し、内容を公表した。
 首相側近の萩生田光一官房副長官から指示があったようだとして、学園に有利になるよう獣医学部新設の要件が修正された経緯を記したメールも出てきた。だが内閣府は1日足らずの調査で「内閣府から総理の意向とは一切言っていない」と主張。要件の修正についても「山本幸三地方創生担当相の判断」とした。
 首相官邸にも疑いの目は向けられ、このまま二つの調査結果の食い違いを放置しておくことなどできない。森友問題も含め、首相とつながりのある人が特別扱いを受けたのではないかとの疑念は深まり、行政の公平性と透明性が問われている。疑念を持たれたなら、説明を尽くすという当然の責務を果たすことが政府には求められている。(共同通信・堤秀司)
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