2017-06-28(Wed)

タカタ経営破綻 (1)  安全軽視の代償は重い

遅きに失したけじめ  消費者を忘れた代償  命に関わる欠陥早期改修を  リコールの責任を全うせよ

<各紙社説・主張>
朝日新聞)タカタ倒産 遅きに失したけじめ (6/27)
読売新聞)タカタ法的整理 リコールの責任を全うせよ (6/27)
毎日新聞)負債1兆円超でタカタ破綻 危機管理を考える機会に (6/27)
日本経済新聞)民事再生に追い込まれたタカタの教訓 (6/27)

産経新聞)タカタ経営破綻 「信頼」損ねた責任は重い (6/27)
東京新聞)タカタ経営破綻 消費者を忘れた代償 (6/27)
北海道新聞)タカタ経営破綻 安全軽視の代償は重い (6/27)
河北新報)タカタ経営破綻/命に関わる欠陥早期改修を (6/27)




以下引用



朝日新聞 2017年6月27日05時00分
(社説)タカタ倒産 遅きに失したけじめ


 自動車部品のタカタが、民事再生法の適用を申し立てた。エアバッグの異常破裂によるリコール費用の負担に耐えられなくなったためだ。負債の総額は1兆円を超えそうで、製造業では戦後最大の倒産になる。
 タカタは、日本での自動車シートベルトの草分けであり、エアバッグでも独自技術で世界的なメーカーに躍り出た。自動車の安全に貢献することを掲げて成長してきた企業が、製品の欠陥によって、自らの基盤と存在意義を掘り崩してしまった。
 1年前の株主総会で、創業家出身の高田重久会長兼社長は問題を謝罪し、再建のめどがついたら辞任する考えを示した。その後、再建策づくりは迷走を重ねた。経営陣が、関係者の話し合いに基づく私的整理を望んだことも一因とみられる。高田氏は製品の安定供給を続けるためと説明したが、結果として判断が遅れたのは否めない。
 しかもその間、高田氏らは経営責任や再建の方向について、公的な場で説明をほとんどしてこなかった。昨日の会見でも関係者らに「心より深くおわびする」と述べたものの、社内体制や経営判断のどこに問題があったのか、具体的な分析や教訓は示さなかった。
 問題の根本も依然、不透明だ。エアバッグ問題では関連事故で米国だけで11人が亡くなっている。米司法省は今年1月、タカタの元幹部3人を詐欺罪などで起訴したと発表。法人としてのタカタに巨額の補償基金や罰金を科した。
 このとき、連邦検察官は「利益ほしさにデータを改ざんした」とまで批判した。だが、この際もタカタは簡単な声明を出しただけで、「米司法省との取り決め」を理由に、発表文以外の説明は拒否したままだ。
 今後は民事再生法の下で再建が進む。裁判所が関与する法的整理の一つであり、透明性の高い手続きを期待したい。高田氏は経営から退く意向を表明し、創業家の保有株式も無価値になると見られる。遅きに失したとはいえ、当然のけじめだろう。
 再建の過程で、関連事故の被害者への対応に遺漏があってはならない。米国での被害者には補償基金が積まれているが、その他の国ではどうなるのか。
 問題のエアバッグの改修率も日本でも7割強、米国では4割以下で、早急な対応が必要だ。
 自動車は生活を便利にし、経済活動を支える一方で、人を傷つける存在にもなる。自動運転など技術が高度になる中で、関係業界は安全性の向上に努める姿勢を改めて確認してほしい。
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読売新聞 2017年06月27日 06時00分
社説:タカタ法的整理 リコールの責任を全うせよ


 安全軽視の経営が招いた倒産劇である。経営陣は、過去最悪の規模となったリコール(回収・無償修理)の責任を全うしなければならない。
 欠陥エアバッグのリコール問題で業績が悪化したタカタが、民事再生法による法的整理に追い込まれた。負債総額は1兆円を超える見通しだ。製造業としては戦後最大の経営破綻である。
 中国企業傘下の米自動車部品会社が再建を主導する。タカタは、米社に主要事業を譲渡した上で、リコール対象エアバッグの改良部品を引き続き製造する。
 タカタのエアバッグは、作動時に異常破裂して、金属片が飛び散る事故が相次いだ。米国で11人が死亡したほか大勢がケガをし、国内でも負傷事故が起きた。
 エアバッグの不具合を10年余り前に把握していたのに、安全より利益を優先してリコールや原因究明が遅れた。これが信頼を失墜させ、破綻を余儀なくされた。
 大切なのは新たな被害を出さないことだ。世界で1億個超が回収対象となったが、回収率は米国で4割、日本で7割にとどまる。
 未回収の欠陥エアバッグによる破裂事故が今後も起きる恐れがある。タカタは、自動車メーカーと協力して国内外で回収に全力を挙げねばならない。
 対策費用が巨額に上り、自力再建が困難となった後も、経営陣は抜本的な再建策を先送りし、問題を深刻化させた。
 経営トップが説明責任を果たしてこなかったことも会社の信用を失わせた。高田重久会長兼社長が記者会見したのは、2015年11月以来、約1年半ぶりである。
 高田氏らは、自動車メーカーが肩代わりしている巨額のリコール費用減免などを柱とした自主再建にこだわった。
 株式の約6割を握る創業家として経営の実権を握り続ける思惑があったとの見方は少なくない。
 早期の法的整理で人心を一新し、事故対応に注力すべきでなかったか。企業統治を改革し、内向きの体質を変える必要がある。
 タカタ問題は、特定企業に部品調達を依存するリスクを露呈し、日本の製造業の信頼を損ねた。
 大手と下請けの緊密な系列取引は日本企業の強みだ。製品の不具合に迅速に対応する体制作りが産業界全体の課題となろう。
 タカタの法的整理で、下請け企業が納入代金などを回収できないケースも想定される。政府は、連鎖倒産が広がらないように金融支援に万全を期してもらいたい。
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毎日新聞2017年6月27日 東京朝刊
社説:負債1兆円超でタカタ破綻 危機管理を考える機会に


 欠陥エアバッグで世界的なリコール(回収・無償修理)問題を起こしたタカタが民事再生法の適用を申請した。最終的な負債総額は1兆円を超す見通しで、製造業で戦後最大の倒産となる。
 高い技術力と世界有数のシェアを持つ部品会社として知られてきたが、対応が後手に回り、経営破綻に追い込まれた。品質が評価され、海外で販売を伸ばしてきた日本メーカーがくむべき教訓は多い。
 エアバッグの異常破裂が米国で相次ぎ、議会などで問題視されたのは2014年だが、最初の不具合が確認されたのは、そこから10年ほど前だ。早期に対策を講じれば、ここまで深刻化しなかった可能性がある。
 だが、タカタが欠陥を認め、全米でのリコールに応じたのは15年5月、経営トップが初めて記者会見したのはその翌月になってからだ。
 その間にリコール対象は膨らみ、世界で約1億個に上った。米国では死者11人、日本でもけが人が出た。捜査した米司法省は「10年以上安全より利益を優先した」と批判した。
 海外生産が急速に増え、安全体制が追いつかなかったとの指摘もある。だが、タカタはシートベルトも主力製品だ。命にかかわる部品を専門に手がけてきたのに、消費者を軽視し、危機管理意識が極めて乏しかったと言わざるを得ない。
 タカタの経営トップは、大株主の創業家出身だ。外部のチェックが十分に働かなかったのではないかとの見方もある。だが、特殊なケースと片付けてはならないだろう。
 自動車メーカーの責任も重い。
 消費者が選ぶのは部品ではなく完成車だ。タカタ製品を多く搭載する日本の自動車メーカーも対策にしっかり取り組むべきだったが、タカタと責任を押し付け合った。
 日本の製造業が国際競争力の源泉としてきたのは優れたものづくりの力だ。代表格が自動車産業であり、タカタなどの部品会社が一翼を担ってきた。経済のグローバル化に伴い、多くの日本企業が技術力を武器にして海外に進出している。
 しかし、対応を誤れば、タカタのように重い代償を払う事態に陥りかねない。危機管理体制をどう確立するか。日本の製造業が考えるべき課題と言える。
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日本経済新聞 2017/6/27付
社説:民事再生に追い込まれたタカタの教訓


 欠陥エアバッグ問題で経営が悪化したタカタが東京地裁に民事再生法の適用を申請した。シートベルトなどの安全部品で高い世界シェアを持ち、優良企業として知られたタカタだが、ひとたび消費者の信頼を失うと、転落は速く、法的整理に追い込まれた。同社の軌跡は大いなる反面教師である。
 タカタは受注減で業績が悪化している上に、ホンダなどの自動車会社が肩代わりするリコール費用を含めた実質的な負債が膨らみ、負債総額は1兆円を超えたとみられる。銀行の融資姿勢も厳しくなり、早晩資金繰りが破綻しそうなことから、法的整理を選んだ。
 この選択自体は妥当だろう。同社創業家を中心に、当事者同士の話し合いで債務をカットする「私的整理」を模索する向きもあったが、裁判所の監督下で再生を進める法的整理のほうが手続きの透明性が高い。債権放棄を迫られる自動車メーカーなどにとっても、納得感が高まるはずだ。
 残された課題の一つはリコールの加速だ。問題のエアバッグは異常爆発によって米国で11人の死者を出しているが、回収率は米国で4割弱、日本でも7割にとどまり、今でも事故の危険性のある古い車がそのまま走っている。
 加えて今後新たに事故が発生した際にどのように賠償責任を果たすのか。現タカタの経営陣と、再生手続きを経てタカタの事業を買い取る米自動車部品のキー・セイフティー・システムズ、そして自動車メーカーの3者で話し合い、万全の体制を整えてほしい。
 欠陥エアバッグ問題で浮き彫りになったのは、タカタをはじめとする関係者の対応の鈍さだ。異常爆発の原因は今も完全に解明できていないが、事故が起きているのは現実であり、自ら能動的に対策を打つ必要があった。だが実際には世論の高まりに押される形の受け身の対応が目立った。
 米司法省は今年1月に出した声明で「10年以上にわたり安全よりも納期や利益を優先してきた」とタカタの企業体質を批判している。同社経営陣の優柔不断さを指摘する声もある。
 今回の事件は自動車産業全体にも教訓を残した。自動運転など新たな技術がこれから実用化されると、便利さの裏側で、過去にはなかったような新種の安全問題が起きるかもしれない。その時に機敏に対応しなければ、消費者と社会の信頼を失うことになる。
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産経新聞 2017.6.27 05:02
【主張】タカタ経営破綻 「信頼」損ねた責任は重い


 運転者らの命を守る基本部品を生産しながら、その不具合に向き合うことなく責任を回避し続けた経営姿勢が招いた結果といえよう。
 欠陥エアバッグの大規模リコール(回収・無償修理)で経営が悪化したタカタが民事再生法の適用を申請し、経営破綻に追い込まれた。
 今後は中国系企業に事業を譲渡し、交換用エアバッグなどの供給は続けるという。日本の誇る自動車産業の信頼を揺るがし、わが国のものづくりに対する信用も損ねた。その責任は重大である。
 まずはリコールを完遂させ、信頼の回復を図ることが肝要だ。そのためにも、経営主体の交代で部品交換などが中途で終わるような事態は許されない。
 同社のリコールは、エアバッグを膨らませるのに爆発力の強い火薬原料を使用したためだ。火薬の劣化でエアバッグ作動の際に爆発力が制御されず、異常破裂で周囲に金属片が飛び散ることがあるとされ、米国を中心に10人以上の死亡が確認されている。
 タカタは10年以上前に問題を把握しながら、リコールの徹底を避けてきた。負債総額の1兆円超は製造業では戦後最大となる。問題先送りの経営姿勢がリコール対象を1億台超に拡大させ、負債額を膨らませた大きな要因である。
 日本国内でも1880万台がリコール対象となっているが、約3割が改修作業を終えていない。再建は法的手続きの下で進められるが、リコールを実施する責任の所在を曖昧にしてはならない。
 責任の一端は自動車メーカーにもある。各社はタカタ向け債権はすでに会計処理済みというが、運転者らの安全を守る責務は最後まで遂行しなければならない。
 国土交通省の対応にも疑問が残る。米運輸当局はタカタの責任を厳しく追及し、同国内でのリコール費用、賠償金を捻出する基金を同社に創設させた。日本国内での死亡事故は報告されていないが、異常破裂による負傷事故は静岡県と神奈川県で起きている。
 いずれもリコールの対象車であり、国交省の指示の遅れが事故に結びついた可能性は否めない。点検の徹底を含め、監督行政のあり方も見直すべきだ。
 三菱自動車の燃費不正などで、日本のメーカーの信頼は損なわれている。信頼なしに、ブランドは存在し得ない。
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東京新聞 2017年6月27日
【社説】タカタ経営破綻 消費者を忘れた代償


 欠陥エアバッグ問題で経営悪化した自動車部品大手のタカタが、民事再生法の適用を申請した。製造業としては戦後最大の経営破綻に至ったのは、消費者目線を欠いた対応ではなかったか。
 「創業以来、千分の一秒を制御して安全を追求してきました」。タカタはホームページで交通事故の犠牲者を減らす使命感をうたっている。戦前に滋賀県で創業し、パラシュートのひもを手がけた経験から、戦後、まずシートベルトの生産に乗り出す。エアバッグ生産は一九八七年に始め、ことしで三十年の節目だった。
 そのエアバッグを巡り、作動時の異常破裂で金属片が飛び散り、米国で多数の死傷者が出た。問題が深刻化した二〇一四年秋の段階でも、タカタは「構造的な欠陥を示す証拠はない」と主張した。原因調査や対応に手をこまねく間、米当局や世論の反発が強まり、史上最大のリコール(無料の回収・修理)に発展した。安全技術の進化とともに成長してきた企業に過信があったと感じる。
 訴訟社会でもある米国で危機管理を誤れば、大きな痛手を負う。トヨタ自動車が〇九~一〇年の大量リコールに際し、意図せぬ急加速を「運転者の感覚の問題」などと説明し、対応の遅れを批判された。米議会公聴会に社長が出席して謝罪する事態に発展し、トヨタは消費者の立場をより重視するようになった。日本の自動車業界としても教訓となったはずだった。
 米司法省によると、タカタ側は二〇〇〇年ごろに問題を把握していたという。欠陥エアバッグを米国やメキシコで生産し始めた時期とも重なる。この時点で自動車メーカーに知らせてリコールしていれば、そもそも米国で十一人もの死者を出さずに済んだと言える。
 欠陥は、エアバッグを作動させるガス発生装置と判明したが、タカタの原因調査が長引くうち、米司法省の捜査が進んだ。タカタは罰金や補償など一千億円以上の支払いを求められ、経営的に追い込まれていった。しかし、社内に強い影響力がある創業家の存在が、再建策のとりまとめの遅れにつながったとの見方もある。
 タカタは米企業に事業を譲渡するが、欠陥エアバッグの回収は国内外で終わっていない。いつ、また被害者が出るか分からない状況にある。自動車メーカーによるリコール費用の請求放棄だけでなく、交換部品の増産などを業界挙げて支えるべきだ。消費者に安全を担保する近道にもなるだろう。
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北海道新聞 2017/06/27 08:55
社説:タカタ経営破綻 安全軽視代償は重い


 欠陥エアバッグ問題で経営が悪化した自動車部品大手タカタがきのう、民事再生手続きに入った。米部品大手の支援で事業を続け、裁判所管理下で再建を目指す。
 民間信用調査会社によると、負債総額は最終的に1兆7千億円に達する見込みだ。日本の製造業として戦後最大の経営破綻となる。
 トラブルの対応で初動を誤れば、培った信頼はあっという間に崩れる。数々の企業の破綻は、その現実を見せつけてきたはずだ。
 なのに、タカタは初動を誤るどころか、自社の都合を優先させ、初動を「怠った」と言うしかない。経営陣の責任は極めて重い。
 日米を中心に約1億件にも達するリコール(回収・無償修理)作業は、まだ途上にある。消費者の不安は払拭(ふっしょく)されていない。
 タカタは事態の収束を急ぐとともに、原因究明と再発防止に全力を尽くすべきだ。
 問題のエアバッグは10年余り前から作動時の異常破裂が確認され、飛び散った金属片による運転者らの死傷事故が続いた。
 驚くべきは、タカタが当初のトラブルを軽視し、直ちに抜本策をとらなかったことである。
 「安全性より利益や生産日程を優先させた」―。死者11人が出た米国の司法省が今年1月の声明で断罪したのも当然と言えよう。
 見逃せないのはタカタ側の、責任逃れとも受け取れる姿勢だ。
 株の半数超を握る創業家は、話し合いによる再建に固執した。裁判所が関与すれば、保有株が紙くずになりかねないからだろう。
 創業家出身の高田重久会長兼社長は、きのうの記者会見でようやく「深くおわび申し上げる」などと語った。しかし、それまで公の場で説明することはほとんどなかった。誠実さとはほど遠い。
 タカタは今後、新旧2社に分割される。新会社がシートベルト生産などを担い、旧会社は、自動車メーカーが立て替えたリコール費用を弁済していく見込みだ。
 これだと事故が起きた際の責任があいまいにならないか。事前に賠償の枠組みを作る必要がある。
 自動車メーカーも責任を免れまい。消費者はエアバッグ単体を買ったのではなく、車全体の安全を信じて購入したからだ。
 トラブル発覚後の早い段階でタカタとともに前面に立ち、対応に万全を期すべきだった。
 大型破綻で懸念されるのは連鎖倒産である。国には、タカタと取引のある中小企業の資金繰りをしっかり支えるよう求めたい。
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河北新報 2017年06月27日火曜日
社説:タカタ経営破綻/命に関わる欠陥早期改修を


 この法的手続きで経営の再建に向け一歩を踏み出すのだとしても、人命に関わる欠陥製品のリコール(無料の回収・修理)は今なお途上だ。その完全履行なくして、真の再建はあり得ない。そのことを関係者は肝に銘じるべきだ。
 欠陥エアバッグのリコール問題で経営が悪化している自動車部品大手、タカタがきのう、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。
 自動車メーカーが肩代わりしているリコール費用を含めた負債総額は約1兆7千億円とみられ、製造業としては戦後最大の経営破綻という。
 今後は、中国企業傘下の米自動車部品会社、キー・セイフティー・システムズ(KSS)の支援を受け、シートベルトを含む事業を継続しながら再生手続きを進める。
 KSSには、日本国内の製造拠点を含め雇用の維持に万全を期すとともに、自動車メーカーに対する円滑な製品供給に努めてもらいたい。
 当然のことながら、欠陥エアバッグの無償交換・改修を継続、強化し、早期に終わらせねばならない。そのことがメーカーとして、大きく失墜した信頼とブランドイメージを回復する前提となろう。
 この問題は、タカタ製エアバッグに、作動時に異常破裂し金属片が飛び散る欠陥があり、関連事故による死者が米国だけで少なくとも11人に上ったことだ。日本国内では2人が負傷している。
 エアバッグを膨らませるガス発生剤に含まれる硝酸アンモニウムが、湿気で変質することが原因の一つとされる。タカタから供給を受けた日本や欧米の自動車メーカーがリコールを進め、全世界で対象は1億個を超えるという。
 もっとも、最初のリコールは2008年のこと。初期の段階でタカタが欠陥を認め、自動車メーカーと協力し適切に対処していれば、国内外で多くの死傷者を出す事態は回避できたかもしれない。
 命を守るべき装置が、人を危険にさらしかねない状態にあったにもかかわらず、放置していたのだから、経営破綻の形でタカタ経営陣の責任が断罪されるのは当然だ。
 早期解決できなかった自動車メーカーの責任も軽くはない。その代償は大きく、肩代わりしたリコール費用は債権放棄という形で大部分を負担することになる。安心安全が売りの日本の製造業にとって重い教訓とせねばならない。
 欠陥エアバッグは大量に残されている。その改修率は7千万個近くを占める米国で4割にとどまり、対象車1900万台近い日本国内では約7割という。つまり、今後も死傷者が出かねない状況にあると言わざるを得ないのだ。
 取引先企業の連鎖倒産防止をはじめ、政府にはタカタ経営破綻に伴う影響を最小限に抑えてもらいたい。同時に、車の所有者に注意を促すなどして改修の早期完了に向け取り組みを強める必要がある。
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