2017-07-07(Fri)

「電通」違法残業事件 会社を略式起訴

管理職は不起訴 公判開き真相解明を

◇ 電通略式起訴 管理職は不起訴 違法残業
 広告大手の電通(東京都港区)が社員に上限を超えた残業をさせていた事件で、東京地検は6日までに、法人としての電通を労働基準法違反罪で東京簡裁に略式起訴し、罰金刑を求めた。一方、書類送検された本社の管理職については、処罰を求めるまでの悪質性が認められなかったとして、不起訴(起訴猶予)処分とした。
 簡裁は今後、判決にあたる罰金刑の略式命令を出すか、略式起訴を「不相当」として公判を開くかを決める。

 ■<視点>公判開き真相解明を
----電通の新入社員が過労自殺し、労災認定されたことに端を発する一連の捜査は、東京地検が法人としての電通略式起訴したことで終結した。しかし、日本の労働事件史に大きく刻まれるに違いない事件の真相が明らかになったとは到底言えない。

---- 「かとく」が違法残業で書類送検した事件のうち、略式起訴の処分を不相当として公判が開かれたケースが2件ある。電通事件でも公判を開いて経営者や幹部の出廷を求め、事件の真相を明らかにする必要があるのではないか。そうしなければ、長時間労働の是正に取り組む社会や企業が教訓を得る機会も失われてしまう。
(朝日新聞 2017年7月7日05時00分)

◇ 違法残業事件で「電通」を略式起訴 東京地検
----大手広告会社「電通」による違法残業事件で、東京地方検察庁が6日までに法人としての「電通」を労働基準法違反の罪で略式起訴し、裁判所に罰金刑を求めたことが、関係者への取材でわかりました。一方、ともに書類送検された電通の本社や支社の複数の幹部については起訴猶予にしたということです。
(NHK 2017年7月6日 18時07分)





以下引用

朝日新聞 2017年7月7日05時00分
電通略式起訴 管理職は不起訴 違法残業
 広告大手の電通(東京都港区)が社員に上限を超えた残業をさせていた事件で、東京地検は6日までに、法人としての電通を労働基準法違反罪で東京簡裁に略式起訴し、罰金刑を求めた。一方、書類送検された本社の管理職については、処罰を求めるまでの悪質性が認められなかったとして、不起訴(起訴猶予)処分とした。
 簡裁は今後、判決にあたる罰金刑の略式命令を出すか、略式起訴を「不相当」として公判を開くかを決める。
 同社の違法残業は、新入社員だった高橋まつりさん(当時24)が2015年12月に自殺し、翌年9月に過労死として労災認定されて表面化した。労働基準監督署の認定による1カ月の時間外労働は約105時間。政府が「働き方改革」を進める中、厚生労働省は異例の強制捜査に着手し、同社で広く違法残業が行われていたとして、法人としての電通と本支社の複数の管理職を書類送検した。
 捜査では、本社と関西(大阪市)、中部(名古屋市)、京都(京都市)各支社の社員の労働時間の特定が焦点となった。社外での打ち合わせなども多く勤務パターンが多様なことから、出入り口の通過時間の記録のほか、パソコンの稼働時間なども確認。関係者への聴取を重ねた上で、労働時間の過少申告や違法残業があったことを認定したとみられる。上司が強制的に働かせたり、過少申告を指示したりした形跡は認められなかったという。
 関係者によると、地検の聴取に対し、複数の管理職が社員の違法残業を認識していたことは認めた。また、山本敏博社長も違法な残業を防ぐための労務管理が不十分だったという趣旨の供述をしたという。
 (久保田一道)
 ■<視点>公判開き真相解明を
 電通の新入社員が過労自殺し、労災認定されたことに端を発する一連の捜査は、東京地検が法人としての電通略式起訴したことで終結した。しかし、日本の労働事件史に大きく刻まれるに違いない事件の真相が明らかになったとは到底言えない。
 社員に違法残業をさせた疑いで厚生労働省が書類送検した、高橋さんの直属の上司だった幹部社員は起訴猶予になった。法人としての電通に対して東京簡裁が罰金刑の略式命令を出して確定すれば、公判も開かれずに事件は幕を閉じる。
 捜査は昨秋以降、厚労省が立ち上げた東京労働局の「過重労働撲滅特別対策班(かとく)」が主導してきた。本社だけで社員約6千人の労働時間を1年半分調べる空前の規模の捜査だったが、新入社員を過労自殺に追い込んだ電通の長時間労働の実態や原因が解明されたとは言い難い。全容解明を目指してきた東京労働局は昨年12月と今年4月の書類送検の際の記者会見で、「捜査中」を理由に事件の詳細な説明を拒んだ。
 「かとく」が違法残業で書類送検した事件のうち、略式起訴の処分を不相当として公判が開かれたケースが2件ある。電通の事件でも公判を開いて経営者や幹部の出廷を求め、事件の真相を明らかにする必要があるのではないか。そうしなければ、長時間労働の是正に取り組む社会や企業が教訓を得る機会も失われてしまう。
 (千葉卓朗)
 ■電通の労働基準法違反事件を巡る主な動き
 <2015年12月> 電通の新入社員、高橋まつりさんが自殺
 <16年9月> 三田労働基準監督署が高橋さんを労災認定
 <10月> 厚生労働省が労働基準法違反の疑いで電通本社などに立ち入り調査
 <11月> 厚労省が電通本社と全国の3支社に強制捜査
 <12月> 厚労省が法人としての電通と幹部社員1人を書類送検
 <17年4月> 厚労省が3支社の幹部計3人と電通を書類送検
 <7月> 電通本社を略式起訴
 ■主な過重労働事件の刑事処分
 法人/個人
    *
 ◆エービーシー・マート
 罰金50万円の略式命令/3人起訴猶予
 ◆フジオフードシステム
 罰金50万円の略式命令/16人起訴猶予
 ◆ドン・キホーテ
 罰金50万円の略式命令/8人起訴猶予
 ◆サトレストランシステムズ
 略式不相当→罰金50万円の判決/5人起訴猶予


産経ニュース 2017.7.6 21:05
【電通過労自殺】違法残業で法人を略式起訴 幹部個人は不起訴処分 東京地検、一連の捜査終結
 大手広告会社の電通(東京)が社員に違法な残業をさせていた事件で、東京地検が労働基準法違反罪の両罰規定を適用して法人としての同社を略式起訴したことが6日、関係者への取材で分かった。書類送検された男性幹部については刑事責任を問わず、不起訴処分(起訴猶予)とした。新入社員の過労自殺に端を発した事件をめぐる地検の捜査はこれで終結した。
 男性幹部は平成27年10~12月、過労自殺した新入社員の高橋まつりさん=当時(24)=ら2人の社員に労使協定の上限を超える違法な残業をさせたとして昨年12月に書類送検されていた。中部(名古屋市)、関西(大阪市)、京都(京都市)の各支社の幹部計3人と法人も、名古屋、大阪、京都の各地検にそれぞれ書類送検されていた。
 関係者によると、山本敏博社長は東京地検の任意の事情聴取に対し、労務管理が不十分だったと、法人としての責任を認めていた。
 地検は、高橋さんら電通社員の出退勤記録やパソコンのログイン時間などを精査し、違法残業の実態解明を進めてきたが、本社と支社の複数の幹部らについては違法残業の認識を認定する一方、悪質性は高くないと判断したもようだ。


産経新聞 2017/7/7(金) 11:37配信
電通過労自殺 高橋まつりさん母 電通上司の不起訴「納得できない」
 大手広告会社の電通(東京)の違法残業事件で、東京地検が労働基準法違反罪で同社を略式起訴したことを受け、違法残業で過労死した高橋まつりさん=当時(24)=の母、幸美さんは7日、「刑事処分を受けることは、至極当然であり、改めて一刻も早く電通の社風と労務管理の改善を行うように求めます」とコメントした。弁護士を通じて、報道機関にコメントを送付した。 高橋さんは、書類送検されたまつりさんの上司の男性幹部が不起訴処分(起訴猶予)とされたことについて、「この上司が労働基準法違反の指示をしていたことは明確であり、刑事処分が妥当であると考えていたので、検察官が上司個人を不起訴処分としたことには納得できません」とした。
 その上で、「入社してわずか半年の新入社員に対して、正社員に登用した月から連日の深夜労働や徹夜勤務、休日出勤をさせたことは絶対に許せない、悪質な行為であり、上司個人が罪に問われないことは、誠にやりきれない思いです」と訴えた。

時事通信 (2017/07/07-12:25)
高橋さん母のコメント全文=電通過労自殺
 2015年12月に過労自殺した電通の元新入社員高橋まつりさん=当時(24)=の母、幸美さん(54)が7日公表したコメント全文は次の通り。(表記は原文のまま)
 娘や他の社員に違法な長時間労働をさせていたことについて、法人としての「電通」が刑事処分を受けることは、至極当然であり、改めて一刻も早く電通の社風と労務管理の改善を行うように求めます。
 娘の上司に関しては不起訴処分ということですが、この上司が労働基準法違反の指示をしていたことは明確であり、刑事処分が妥当であると考えていたので、検察官が上司個人を不起訴処分としたことには納得できません。
 入社してわずか半年の新入社員に対して、正社員に登用した月から連日の深夜労働や徹夜勤務、休日出勤をさせたことは絶対に許せない、悪質な行為であり、上司個人が罪に問われないことは、誠にやりきれない思いです。

NHK 2017年7月6日 18時07分
違法残業事件で「電通」を略式起訴 東京地検
大手広告会社「電通」による違法残業事件で、東京地方検察庁が6日までに法人としての「電通」を労働基準法違反の罪で略式起訴し、裁判所に罰金刑を求めたことが、関係者への取材でわかりました。一方、ともに書類送検された電通の本社や支社の複数の幹部については起訴猶予にしたということです。
電通をめぐっては、おととし、新入社員だった高橋まつりさん(当時24)が過労のため自殺し、高橋さんを含む複数の社員に違法な長時間労働をさせていたとして、去年からことしにかけて、法人としての「電通」と高橋さんの当時の上司、それに、大阪、名古屋、京都にある3つの支社の幹部が書類送検されました。
 東京地方検察庁は電通の山本敏博社長ら関係者から任意で事情を聴くなどして捜査を進めていましたが、6日までに法人としての電通を労働基準法違反の罪で略式起訴し、裁判所に罰金刑を求めたことが、関係者への取材でわかりました。
 一方、関係者によりますと、高橋さんの当時の上司など、本社や支社の複数の幹部については、違法な残業をさせたと認定したうえで、違法性への認識が乏しいなどとして、いずれも起訴猶予にしたということです。
 関係者によりますと、これまでの調べに対し、電通の山本社長は会社としての責任を認め、高橋さんの当時の上司も「業務のやり直しなどを命じた結果、違法な長時間労働をさせてしまった」などと説明していたということです。
電通 これまでの経緯
電通への一連の捜査は、おととし12月に新入社員だった高橋まつりさんの(当時24)自殺がきっかけでした。
 高橋さんはツイッターに「死にたいと思いながらこんなストレスフルな毎日を乗り越えた先に何が残るんだろうか」、「死んだほうがよっぽど幸福なんじゃないか」などとつづっていました。
 厚生労働省は去年9月、過労が原因の自殺だったとして労災を認め、母親の幸美さんは、記者会見で、「労災認定されても娘は戻ってこない。娘が生きているうちに会社はどうして対策をしてくれなかったのか」と訴えました。
 そのおよそ2か月後の去年11月、厚生労働省は電通の本社と大阪や名古屋などの支社を一斉に捜索し強制捜査に乗り出しました。
 そして、去年12月末、電通と、まつりさんの上司だった幹部を違法な長時間労働をさせていた労働基準法違反の疑いで書類送検しました。
 これを受けて電通の石井直前社長が辞任を表明。この問題で会社として初めて公式に謝罪し、後任の山本社長のもと職場環境の改善に取り組むとしてきました。

日本経済新聞 2017/7/6 18:34
電通を略式起訴 東京地検、違法残業事件
 電通の違法残業事件で、東京地検が法人としての電通を労働基準法違反罪で略式起訴したことが6日、関係者への取材で分かった。同地検は、書類送検された同社本支社の複数の幹部については、残業を強制するなどの悪質な行為を確認できなかったとして、不起訴処分(起訴猶予)とした。電通を舞台にした違法残業事件を巡る一連の捜査は、終結した。
 東京労働局は昨年12月、2015年12月に過労自殺した新入社員の高橋まつりさん(当時24)らに労使協定の上限を超える違法な残業をさせた疑いで、法人としての同社と当時の上司を書類送検。中部(名古屋市)、京都(京都市)、関西(大阪市)の3支社でも違法残業をさせたとして幹部が書類送検された。
 東京地検はこれまでに山本敏博社長ら同社幹部を任意で事情聴取。山本社長らは法人としての責任を認めており、同地検は電通の刑事責任を問えると判断した。一方、個人については違法残業の強制などは確認できず、起訴するほどの悪質性はないと判断した。
 電通を巡っては、電通東日本(東京・港)など子会社5社も社員に労使協定の上限を超える残業をさせていたとして、それぞれ地元の労働基準監督署から是正勧告を受けている。
 労基法は労働時間を1日8時間、週40時間までと規定。これを超えて働かせるためには、残業の上限時間を定めた労使協定を結ぶ必要がある。違法の場合、6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金の対象となる。

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