2017-07-25(Tue)

18年度概算要求基準 歳出 5年連続青天井

人材投資などで特別枠  増額圧力、100兆円超も
青天井」は認められぬ  財政を立て直せるのか  危機を直視しているのか



◇政府、18年度概算要求基準を閣議了解 人材投資などで特別枠
 政府は20日夕、2018年度予算の概算要求基準を閣議了解した。経済財政運営の基本方針(骨太の方針)や成長戦略に沿った人材投資などの重点政策について特別枠で要求できるようにする。各省庁にとって使い道の自由度が高い裁量的経費は1割抑制する。
 年金・医療などの社会保障関連は、17年度の当初予算額に高齢化に伴う増加分を加えた範囲内とする。人件費などの義務的経費も見直しの対象とする。予算案の歳出の上限は示していない。財務省は各省庁の概算要求を8月末に締め切る。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
(日本経済新聞 2017/7/20 16:19)

歳出 5年連続青天井 概算要求基準を閣議了解  増額圧力、100兆円超も
----政府は20日、2018年度予算の概算要求基準を閣議了解し、予算編成の議論が本格的に始まった。5年連続で歳出上限の設定を見送り、各省の要求総額は100兆円を超える可能性が大きい。膨張する社会保障費に加え、教育や科学技術などでも歳出圧力が強まる。国の税収も落ち込み始め、財政再建に向けた道は険しさを増している。
(日本経済新聞 2017/7/21)

<各紙社説>
信濃毎日新聞)概算要求基準 財政を立て直せるのか(7/24)
北海道新聞)概算要求基準 「青天井」は認められぬ(7/23)
毎日新聞)来年度予算の要求基準 危機を直視しているのか(7/21)




以下引用


財務省HP
平成30年度予算
http://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2018/index.html
予算編成・審議過程に沿って資料を掲載しています
概算要求基準閣議了解(平成29年7月20日)
平成30年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針について(閣議了解)(PDF:242KB)
http://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2018/sy290720.pdf
「平成30年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針について」(平成29年7月20日閣議了解)の骨子(PDF:132KB)
http://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2018/sy290720a.pdf
平成30年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針について(イメージ)(PDF:315KB)
http://www.mof.go.jp/budget/budger_workflow/budget/fy2018/sy290720b.pdf

****************************



信濃毎日新聞 2017年7月24日
社説:概算要求基準 財政を立て直せるのか


 政府が2018年度予算の概算要求基準を閣議了解した。今回も歳出総額の上限は定めていない。歳出拡大の心配が膨らむ。
 臨時閣議に先立って開かれた政府与党政策懇談会で安倍晋三首相は「経済と財政の一体的再生に向けた取り組みをさらに加速させる」と述べた。言葉とは裏腹に財政を本気で立て直す姿勢は感じられない。
 概算要求基準は省庁が財務省に予算を求める際のルールだ。これに沿って8月末までに必要経費を要求、年末に向けて予算編成が進む。要求の総額は4年連続で100兆円を超える見通しである。
 重点施策に手厚く配分する4兆円程度の特別枠は、毎年の恒例になった。今回、首相が打ち出したのは「人づくり革命」だ。社会人の学び直しや研究開発を推進するための人材投資、中小企業の生産性向上につながる施策などを対象に考えている。
 従来の焼き直しのような施策が並ぶことになるのではないか。
 安倍政権は「地方創生」「1億総活躍社会」など次々に看板を掛け替えてきた。最近は加計学園を巡る問題などで逆風にさらされている。新たな目玉政策で関心をそらしたい思惑もあるだろう。
 国と地方の借金は1千兆円を超え、先進国で最悪の水準だ。17年度末には過去最悪を更新すると見込まれる。深刻な財政状況に政府はどこまで危機意識を持っているのか。野放図に歳出を膨らませるときではない。
 財政健全化目標の達成は絶望的だ。公共事業や社会保障などの経費を税収などの基本的な収入でどの程度賄えているかの指標「基礎的財政収支」を20年度に黒字化するというものである。試算では名目で3%以上の高い経済成長が続く前提でも赤字が残る。
 6月に閣議決定した骨太方針には別の目標も盛り込んだ。国内総生産(GDP)に対する債務残高比率の引き下げだ。昨年は基礎的財政収支を黒字化した後に達成すべき目標と位置付けていたのを格上げし、併記している。
 債務残高比率は、借金が増えても、それ以上にGDPが伸びれば数値が下がる。低金利が続く下で仮に債務残高の指標が改善した場合、歳出拡大の口実に使われる心配がある。黒字化目標が骨抜きになりかねない。
 税収を増やす努力とともに歳出を削減することが求められる。予算編成作業で厳しく切り込むべきだ。成長頼みの財政運営で将来への付け回しを続けてはならない。
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北海道新聞 2017/07/23 08:55
社説:概算要求基準 「青天井」は認められぬ


 政府は2018年度予算の概算要求基準を閣議了解した。
 過大な予算要求を防ぐための上限設定は5年連続で見送られ、各省庁の要求総額は4年連続で100兆円を超えそうだ。
 しかし、国の財政事情は1年前と比べても厳しさを増している。
 16年度の税収は7年ぶりに減収に転じ、政府公約の財政健全化目標も達成が絶望的な状況だ。
 にもかかわらず、青天井の要求を認め、歳出抑制の努力をしようとしない安倍政権の姿勢には疑問を禁じ得ない。
 今回の概算要求基準では、新たな看板政策「人づくり革命」の関連施策向けに4兆円程度の特別枠を設けた。
 財源は、公共事業費などの裁量的経費を前年度比で10%削減することなどによって捻出する。
 だが、人づくり革命が対象とする事業は、地域経済、中小企業、サービス業の生産性向上や人材育成など幅広く、結局は「何でもあり」となる懸念が拭えない。
 政権がこれまで掲げてきた「女性活躍」「1億総活躍社会」との重複も気になる。これまで予算化された類似事業の効果を検証するのが先ではないか。
 そもそも、いまの国の財政は、安易に歳出のタガを緩められる状況にはないはずだ。
 深刻なのは、安倍晋三首相が「アベノミクスの果実」と自画自賛してきた税収の減少だ。16年度の国の税収は55兆4600億円で、前年度を8千億円下回った。
 当初予算段階の見込みと比べて2兆1千億円も少なく、年度途中で赤字国債を発行して穴埋めしなくてはならなかった。
 国と地方の政策経費が税収で賄えるかどうかを示す基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)は20年度に8兆2千億円もの赤字が見込まれている。
 1年前の時点の試算から2兆7千億円も悪化し、政府が財政健全化の目標として掲げている「20年度までのPB黒字化」の達成はほぼ不可能となった。
 PBは、国家財政の持続性を市場が判断する目安の一つとされる。黒字化達成が困難な状態を放置し続けるべきではない。
 安倍政権は経済成長で税収を増やし、その「果実」を使って、次の成長と財政再建につなげる道筋を描いてきた。
 その前提が崩れた以上、「経済成長」や「人づくり」などに名を借りた安易な歳出は厳に抑制すべきである。
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毎日新聞2017年7月21日 東京朝刊
社説:来年度予算の要求基準 危機を直視しているのか


 国と地方の借金が1000兆円を超すという危機的な状況にきちんと向き合っているとは思えない。
 政府は来年度予算の概算要求基準を閣議了解した。歳出全体の上限は5年連続で定めなかった。新たな成長戦略「人づくり革命」の関連施策に手厚く配分する方針も示した。
 基準は本来、予算の膨張に歯止めをかけるためにある。財政健全化目標の達成は極めて厳しく、歳出抑制の重要性は増している。このままでは健全化は遠のくばかりだ。
 上限を定めないのは、安倍政権が経済成長による税収増をあてにしているためだ。だが税収は伸び悩んでいる。昨年度は7年ぶりに減少し、追加の赤字国債発行を余儀なくされた。成長頼みは行き詰まっている。
 では歳出を抑制するかというと、本腰を入れていない。むしろ財政出動を繰り返してきた。基礎的財政収支を2020年度に黒字化するという健全化目標の達成は絶望的だ。
 黒字化は、社会保障などの政策経費を新たな借金に頼らずにまかなえることを示す。内閣府の試算では、現状より高い成長が続いても、20年度は8兆円超の赤字が残る。
 概算要求基準は、予算を重点配分する特別枠を毎年設けている。今回は4兆円程度を用意し、人づくり革命関連の人材投資などを認める。
 特別枠はこれまで従来策の焼き直しに過ぎない事業も紛れ込んできた。人材投資にかこつけた要求が相次ぎ、ばらまきに陥る恐れがある。
 また、人づくり革命の柱に位置づける教育無償化は、特別枠とは別に検討するとの方針を示した。幼児教育と保育の無償化だけで1兆円超が必要とされる。財源も議論するとしているが、めどはたっていない。
 政府は先月、新たな健全化目標を設けた。歳出を減らさなくても経済成長すれば健全化が進んだとみなせる指標だ。基礎的財政収支の黒字化を棚上げする布石との見方がある。
 しかし、黒字化は、政府が国内外に約束してきたものだ。財政規律を軽視するようでは無責任だ。
 政府の危機感が乏しいのは、国債の金利が極めて低いからだ。日銀はきのう金利水準を抑え込んでいる大規模な金融緩和策の継続を決めた。デフレ脱却どころか、野放図な財政運営を助長するだけではないか。
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NHK 7月20日 18時12分
概算要求基準を閣議了解 人材投資などに約4兆円の特別枠
政府は20日、来年度予算案の編成のルールに当たる「概算要求基準」を閣議で了解しました。年金や医療など、高齢化で膨らみ続ける費用の伸びに一定の歯止めをかけたうえ、人材への投資や企業の生産性向上につなげる政策に充てるおよそ4兆円の特別枠を設けることになりました。
政府が臨時の閣議で了解した各省庁に対する「概算要求基準」によりますと、高齢化に伴って30兆円を超える規模に達した年金や医療などの「社会保障費」については要求の時点では、今年度の当初予算から6300億円程度まで上積みを認めます。
 また、待機児童の解消など子育て支援の費用についても上積みの要求を認めます。ただ、財政健全化の計画にそって年末までの予算編成の中で全体の伸びを、5000億円程度に圧縮する方針です。
 一方、社会保障以外の公共事業や防衛などの政策に充てる15兆円程度の経費については、各省庁に一律で要求額を10%減らすよう求めます。そのうえで人材への投資や企業の生産性向上につなげる政策に充てる費用としておよそ4兆円の特別枠を設け、重点化することにしています。
 財務省は来月末までに要求をまとめることにしていますが、2020年度までに基礎的財政収支という指標を赤字から黒字に転換させる財政健全化の目標達成が厳しくなる中、財政規律を維持しメリハリある予算案の編成が課題になります。
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日本経済新聞 2017/7/21付
歳出 5年連続青天井 概算要求基準を閣議了解
増額圧力、100兆円超も
 政府は20日、2018年度予算の概算要求基準を閣議了解し、予算編成の議論が本格的に始まった。5年連続で歳出上限の設定を見送り、各省の要求総額は100兆円を超える可能性が大きい。膨張する社会保障費に加え、教育や科学技術などでも歳出圧力が強まる。国の税収も落ち込み始め、財政再建に向けた道は険しさを増している。
 安倍晋三首相は20日、臨時閣議に先立って開いた政府与党政策懇談会で、「人づくり革命の実践に向けた人材投資や地域経済、中小企業、サービス業などの生産性向上に資する政策に対応するため、優先課題推進枠(特別枠)を設け予算の重点化を進める」と述べた。
 各省に対して公共事業などの裁量的経費を17年度予算と比べて1割削ることを求める。1.5兆円程度の削減効果が見込めるが、4兆円の特別枠で復活できる。各省が8月末にかけて財務省に要求する予算額は膨らむ見通しだ。財務省は年末にかけて要求総額を17年度の予算額(97兆4547億円)に近づけるよう絞り込むが、歳出圧力は例年になく強まっている。
 31兆円を超え歳出が最大の社会保障費は高齢化の進展で前年からの伸びを5000億円以内に収められるかどうかで精いっぱいだ。政権が目玉政策に掲げる「人材投資」では大学教育や幼児教育・保育の無償化、待機児童解消のための保育の受け皿整備など大規模な財源が必要になる。
 経済財政諮問会議の民間議員は「人材投資や研究開発にかかる費用は当初予算を拡充して、成長基盤を厚くすべきだ」と求める。内閣府は科学技術の関係予算を3000億円増やすよう要求する。財務省は社会保障以外の予算は前年度とほぼ同じ程度にとどめる目標を掲げるが、調整は難航しそうだ。成長に役立つ予算と無駄な予算の取捨選択が求められる。
 安倍政権では12年度から17年度まで6年連続で歳出額を増やしてきた。円安・株高を背景に税収が右肩上がりで増えたため、毎年、新しく発行する赤字国債を前年から増やすことなく歳出を増やせた。
 ただ、16年度の税収が7年ぶりに前年を下回るなど、歳入の伸びには陰りが見える。歳出を抑制できなければ、新規の赤字国債の発行額は増え、政権が掲げる「経済再生と財政再建の両立」に傷がつきかねない。
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産経ニュース 2017.7.20 21:35
特別枠4兆円を閣議了解 30年度概算要求、総額100兆円超へ
 政府は20日、平成30年度予算編成で各省庁の要求のルールとなる概算要求基準を閣議了解した。安倍晋三政権が重視する人材投資や地域経済・中小企業の生産性向上につながる施策に重点配分するため、4兆円程度の特別枠を設けた。歳出総額の上限は示しておらず、要求総額は4年連続で100兆円を超える見通しだ。
 安倍首相は与党との懇談会で「経済と財政の再生に向けた取り組みをさらに加速させていく」と述べた。財務省は8月末に各省庁からの要求を締め切り、年末に向けて査定を進める。
 特別枠は、経済財政運営の指針「骨太方針」や成長戦略などを踏まえた施策を要望できる。財源は、公共事業などの裁量的経費の要求額を29年度当初予算額より10%削減して捻出する。
 人材投資のうち、幼児教育・保育の無償化などについては財源が決まっておらず、企業や働く人が保険料を負担する「こども保険」、税などを選択肢として年末までの予算編成過程で検討を進める。
 高齢化に伴う年金や医療など社会保障費の自然増については、29年度予算から6300億円の増額要求を認めた。
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日刊建設工業新聞 [2017年7月24日2面]
石井啓一国交相/18年度予算概算要求基準、推進枠を最大限活用
 石井啓一国土交通相は21日の閣議後の記者会見で、20日に閣議了解された18年度予算の概算要求基準について、「『新しい日本のための優先課題推進枠』として人材投資や生産性向上に資する施策をはじめ、骨太方針や未来投資戦略を踏まえた諸課題について重点的に要望できる。通常の要求と推進枠を最大限活用した概算要求の内容について今後しっかりと検討を進めていきたい」との考えを示した。
 18年度の概算要求基準は、前年度のルールをほぼ踏襲した。人材投資と中小企業の生産性向上と人材育成などにつながる施策に予算を重点配分する約4兆円の優先課題推進枠を設定した。
 石井国交相は人材について、建設業などの担い手の確保・育成を重要課題と強調。その上で、政府の働き方改革実現会議(議長・安倍晋三首相)が3月に決定した実行計画に基づき、「処遇改善の徹底や教育訓練の充実強化、若者・女性などの活躍促進などの働き方改革をはじめとする施策に取り組んでいく」とした。生産性向上ではi-Construction(建設現場の生産性向上策)などの「生産性革命プロジェクト20」の具体化を進める。
 公共事業予算について石井国交相は、ストック効果を重視した公共投資により経済成長を図り、経済再生と財政健全化の双方を実現するため、「必要な公共事業予算を安定的・持続的に確保することが不可欠だ」との認識を示した。
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時事通信 (2017/07/20-18:21)
社保費1300億円削減へ=概算要求基準を閣議了解
 政府は20日、臨時閣議を開き、各省庁が2018年度予算を要求する際のルールとなる概算要求基準を了解した。高齢化などに伴い増大が見込まれる社会保障関係費は、今年度に比べ6300億円の増加を要求の上限とする。政府は社会保障費の伸びを年5000億円に抑える目標を掲げており、予算編成では1300億円の削減をめぐる具体策の取りまとめが焦点となる。
 18年度は診療報酬と介護報酬の二つの改定を控えており、医師らへの報酬引き下げに踏み込めるかが社会保障費の抑制で大きなカギを握りそうだ。麻生太郎財務相は閣議後、記者団に対し「年末の決定段階までに厚生労働省と詰めていきたい」と発言。厚労省との協議を今後、本格化させる考えを示した。
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