2017-07-27(Thu)

「加計」「日報」で閉会中審査(2) やはり喚問が不可欠だ

証人喚問疑惑決着を  やっぱり「加計ありき」か  「丁寧な説明」と言えぬ  納得できない首相の説明 

<各紙社説>
北海道新聞)衆参閉会中審査 やはり喚問が不可欠だ(7/26)
北海道新聞)「加計」首相答弁 国民目線は言葉だけか(7/25)
河北新報)加計問題 閉会中審査/証人喚問で疑惑に決着を(7/25)
信濃毎日新聞)稲田防衛相 罷免を首相に求める(7/26)
信濃毎日新聞)加計学園問題 堂々巡りのもどかしさ(7/25)

京都新聞)加計学園問題  根拠をもって説明せよ(7/25)
京都新聞)日報隠蔽問題  曖昧な形で終わらすな(7/25)
 神戸新聞)閉会中審査/やっぱり「加計ありき」か (7/26)
神戸新聞)加計学園問題/「疑念もっとも」と言うが(7/25)
中国新聞)首相出席の閉会中審査 「丁寧な説明」と言えぬ(7/25)

西日本新聞)安倍政治 もう「強弁」は通用しない(7/26)
西日本新聞)閉会中審査 納得できない首相の説明(7/25)




以下引用



北海道新聞 07/26 08:50
社説:衆参閉会中審査 やはり喚問が不可欠だ


 衆参合わせて10時間の審査で浮かび上がったのは、新たな疑問や発言の矛盾ばかりだ。やはり証人喚問でただすほかはない。安倍晋三首相も例外ではない。
 首相の親友、加計(かけ)孝太郎氏が理事長の学校法人「加計学園」の獣医学部新設を巡る問題で参院予算委員会はきのう、衆院に続いて首相出席の閉会中審査を行った。
 焦点となったのが、学園の計画を知ったのは「今年1月20日」だとする首相答弁の信ぴょう性だ。
 過去の答弁との齟齬(そご)に加え、旧友が何度も提案に関わってきた構想を、今回の認可まで「知らなかった」との説明は納得できない。
 2日間にとどめず間断なく究明するのが国会の責務だ。首相には臨時国会の早期召集を求める。
 民進党の蓮舫代表は今年6月の首相答弁を根拠に、2007年に愛媛県今治市が構造改革特区として提案した時点で、学園の計画を知っていた可能性をただした。
 首相は、答弁が「厳密さを欠いていた」と認めたが、計画把握の日時は譲らなかった。事前に知らなかった以上、自らの関与はあり得ないと主張したいのだろう。
 しかし政府が4月に閣議決定した答弁書にも、07年の申請資料に加計学園の名が明記されていたとの記述がある。それを知らなかったという説明が通るだろうか。
 特区が決まる前、文部科学省が学園に有利な助言をした疑いを示す新たな文書も明るみに出た。今治市職員が官邸を訪れ、事前協議していた可能性も指摘される。
 なのに政府側の答弁は「記録がない」などあいまいな内容に終始した。首相が言う「丁寧な説明」と、あまりにかけ離れている。
 一方、稲田朋美防衛相は国連平和維持活動(PKO)に派遣した陸上自衛隊の日報隠蔽(いんぺい)問題で、データ発見の報告を受けながら隠蔽を了承したとの報道を否定した。
 だが陸自が稲田氏に報告せず隠蔽を決めたなら、部隊の統率が根底から疑われる。実際、稲田氏は3月の国会で、データ発見は「報告されなかった」と述べていた。
 逆に稲田氏が、報告を受けながら隠蔽を止められなかったのであれば、3月の答弁は虚偽答弁となる。いずれにせよ、文民たる政治家が部隊を統制するシビリアンコントロールが脅かされる事態だ。
 防衛監察本部の特別防衛監察も進むが、稲田氏ら政務三役は処分対象とはならない。結果がどうあれ、稲田氏が部隊を掌握できていない以上、内閣改造を待たずに更迭するのが筋ではないか。
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北海道新聞  2017/07/25 07:21
社説:「加計」首相答弁 国民目線は言葉だけか


 「国民目線に立ち、丁寧な上にも丁寧に説明を重ねる」。安倍晋三首相は冒頭でこう述べたが、果たされたとはとても言えない。
 首相の親友、加計孝太郎氏が理事長の学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設を巡る問題で、首相自身も出席した衆院予算委員会の閉会中審査がきのう、行われた。
 官邸から文部科学省への圧力に関し、首相は指示を否定。「総理自身は言えないから自分が言う」と伝えたとされる和泉洋人首相補佐官も、発言を認めなかった。
 一方で文科省の前川喜平前事務次官は、和泉氏の介入を指摘。疑問はなんら解消していない。
 水掛け論に終始した以上、国会は直ちに、虚偽発言が偽証罪に問われる証人喚問で真偽をただしてほしい。首相は自民党総裁として、実現を指示するのが筋だ。
 首相は、学園による学部新設の申請を知ったのは、特区として認可された今年1月だと説明。学園側からの依頼などはなく、便宜を図ったこともないと主張した。
 だが首相は、学部新設の計画が具体化した昨年後半、会食などで理事長と6回も接触している。
 国家戦略特区諮問会議の議長も務める首相が申請を知らなかったとは、にわかには信じがたい。加計氏にも国会で説明を求めたい。
 与党側は、愛媛県への獣医学部誘致を進めてきた加戸守行前知事を前回に続いて招致した。四国の獣医師不足の現状を聞き、特区認定の正当化を狙ったのだろう。
 国内の獣医師が都市部に集中し地域間格差が生じている問題は、かねて指摘されてきた。解決の突破口として獣医学部新設を目指した加戸氏の思いは理解できる。
 一方で日本獣医師会は、地方に獣医学部を新設しても偏りの是正に直結しないと主張してきた。
 最大の疑念は、そういった議論が尽くされないまま、首相と関係の深い学園の計画が優先されたのではないか、という点にある。
 首相は岩盤規制の改革という側面ばかりを強調するが、公平性を棚上げして問題をすり替える姿勢は、国民目線に応えてはいない。
 特区認定に「私の意向は入りようがない」と言いながら、講演で「中途半端な妥協が疑念を招いた」と、自ら関与を認めるかのような発言をしたのも気にかかる。
 加計問題などの影響で内閣支持率は一部世論調査で30%を切り、政権運営は危険水域にさしかかった。立て直しを望むなら、まずはきょうの参院の閉会中審査で納得できる答弁を尽くすしかない。
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河北新報 2017年07月25日火曜日
社説:加計問題 閉会中審査証人喚問疑惑決着


 関係者の水掛け論に終始し、国民の不信が解消されたとはとても言えない。うそを言えば、偽証罪に問われる証人喚問でなければ、もはや真偽をはっきりさせるのは不可能ではないか。
 安倍晋三首相の友人である加計(かけ)孝太郎氏が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設を巡る問題である。
 「自分に疑念の目が向けられるのはもっともだ」。安倍首相はきのう行われた衆院予算委員会の閉会中審査で、これまでの国会答弁が不十分だったとの認識をにじませた。
 謙虚さを演出したのだろうが、答弁内容にはほとんど変化はなかった。加計学園が国家戦略特区の事業者に選ばれるよう便宜を図ったかどうかは繰り返し否定。「一点の曇りもない」と述べた。
 驚くべきことは、同学園の新設計画を把握した時期について「自分が知ったのは1月20日の特区諮問会議の時点だ」と語った答弁だ。この日は、さまざまな段階を経て加計学園が晴れて事業者として公に認められた時である。
 諮問会議の議長でもある安倍首相は特区事業の進行状況を掌握すべき立場であり、発言は得心できない。
 まして安倍首相と加計氏は頻繁に会食やゴルフをしている間柄だ。加計学園の立ち位置を知らなかったとは到底考えられない。野党側が要求したように、加計氏を国会招致すべきだ。
 首相の意向が働いていたとする疑念の根拠は、昨年9月、前川喜平前文部事務次官が和泉洋人首相補佐官から「総理は自分の口から言えないから自分が言う」と、学部新設の対応を迫られたと証言している点だった。
 参考人として今回初めて出席した、「キーパーソン」とされる和泉氏は「記憶にないし、言っていない」の一点張り。面談の日時まで詳細に述べた前川氏と対照的だった。
 今のままでは、「加計ありき」で新設論議が進んでいたのではないかという疑念は拭えない。前川氏は了承しているのだから、和泉氏と共に証人喚問し、白黒決着を図る必要がある。
 学部の開学時期を昨年11月の段階で内閣府が「2018年4月」とし、加計学園しか応募できなかった。競合していた京都産業大が先日記者会見し「予期していない期日で難しかった」と断念の理由を明らかにしている。
 山本幸三地方創生担当相は「スピード重視。適切に効果を見るためだ」などと答弁したが、情報の伝わる時期にも差があり、前川氏は「極めて不公平だった」と指摘した。ここでも話が食い違った。
 民進党から新設計画の「白紙化」を促されたが、安倍首相は否定した。しかし、いったん、議論をリセットしないと、国民の信頼を取り戻せない事態にまで発展しているのではないか。もう限界だ。
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信濃毎日新聞 (2017年7月26日)
社説:稲田防衛相 罷免を首相に求める


 衆参両院での閉会中審査で安倍晋三首相は南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題を巡り稲田朋美防衛相の罷免を拒否した。
 陸上自衛隊にデータが残っていた事実を承知していたにせよ、いなかったにせよ、稲田氏の責任は免れない。続投させる理由がどこにあるのか。首相は罷免した上で真相を解明すべきだ。
 「廃棄済み」とされたデータが存在していた問題である。保管の事実を報告された統合幕僚監部の防衛官僚が「今更陸自にあったとは言えない」と陸自に伝え、その後に消去された。
 稲田氏には、隠蔽を容認したとの疑惑が持ち上がっている。2月中旬に事務方トップの事務次官らと対応を協議、次官が事前に「公文書には当たらない」などと整理し、稲田氏は非公表とする方針を了承したというものだ。
 閉会中審査で稲田氏は「一貫して公表すべきだとの立場だ。私の政治姿勢と逆の隠蔽をするということはない」と否定した。
 非公表の方針を了承していたとすれば、論外である。データ保管について「報告されなかった」との3月の答弁が虚偽だったことにもなる。一方、本当に知らされず蚊帳の外だったということなら統率力の欠如になる。どちらにしても防衛相として不適格だ。
 野党からの罷免要求に対し、首相は「徹底的に調査を行い、改める点があれば改善し、再発防止を図ることで責任を果たしてもらいたい」と、かばい続けている。防衛監察本部による特別防衛監察で調査し、早期に事実関係を解明する考えも示した。
 監察の一環で稲田氏自身が聴取を受けている。問題の解明や改善へ、指導力は望めない状況だ。
 日報にあった「戦闘」の記述を巡る質疑の混乱、森友学園問題での事実と異なる答弁、自衛隊の政治利用と取れる都議選での演説など再三、資質を問われてきた。
 閣僚や党役員を歴任させてきた首相としては、自らの任命責任を回避したい思いもあるのではないか。内閣改造での交代でごまかすことは許されない。
 自衛隊の最高指揮官としての首相の対応にも問題がある。データが残っていたことについて「まだ報告を受けていない」とした。解明への姿勢を疑わせる。
 監察の結果を速やかに公表するとともに、引き続き国会で審議する必要がある。政府、与党は野党が要求する臨時国会や閉会中審査に応じるべきだ。
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信濃毎日新聞 (2017年7月25日)
社説:加計学園問題 堂々巡りのもどかしさ


 加計学園の獣医学部新設計画を巡り、関係者の主張は今回も食い違い、真相がはっきりしないままだ。もどかしい衆院予算委員会の閉会中審査だった。
 政府は「加計ありき」の疑惑を否定する。しかし、肝心なところでは「記録がない」などと曖昧さを残している。丁寧な説明には程遠い。きょうの参院予算委でさらに切り込まなくてはならない。
 支持率が下がる中、安倍晋三首相は神妙な姿勢を見せた。これまでの国会答弁について「足らざる点があった」と反省を口にしている。「私の友人が関わることに疑念の目が向けられるのはもっともだ」とも述べた。
 一方で、学園側から働き掛けや依頼はなかったとし、自身も便宜を図ったことはないと関与を否定した。「岩盤規制」の改革を全体としてスピード感を持って進めるよう指示したと規制緩和の意義を重ねて強調している。
 規制改革の是非に議論をすり替えたいのではないか。問題は国家戦略特区制度によって首相の友人が理事長を務める学園だけに獣医学部新設が認められたことだ。公平、公正だったのか。政府の説明は説得力を欠く。
 政府は2015年に獣医学部新設の4条件を閣議決定した。このうち、既存の大学では対応が困難との項目について山本幸三地方創生担当相は各大学に確認していないとした。一体、何を根拠に条件を満たすと判断したのか。
 委員会には、官邸の動きが計画の背景にあったとする文部科学省の前川喜平前事務次官のほか、前川氏が「キーパーソン」と指摘する和泉洋人首相補佐官らが参考人として出席した。
 前川氏は、和泉氏から「総理は自分の口から言えないから自分が言う」と手続きを急ぐよう促されたと証言している。和泉氏は記録がないとした上で「こんな極端なことを言ったら記憶に残る」と発言を否定した。言った言わないの水掛け論では、らちが明かない。
 山本担当相も同様だ。学園による愛媛県での計画が認められる約2カ月前、日本獣医師会側と面会した際に「四国で新設することになった」と述べたとの記録が獣医師会にあった。山本氏は「獣医師会側の思い込み」とする。山本氏側の記録はないという。
 今回、与野党が参考人招致で合意していた獣医師会幹部は「都合がつかない」と欠席した。野党は学園の理事長らの招致も求めている。引き続き幅広い関係者から詳しく説明を聞く必要がある。
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[京都新聞 2017年07月25日掲載]
社説:加計学園問題  根拠をもって説明せよ


 衆参で計2日間の予算委員会の閉会中審査のうち、衆院の集中審議がきのう安倍晋三首相も出席して行われた。政府の国家戦略特区制度を活用した加計学園の獣医学部新設について、首相は学園からの働き掛けや依頼はなかった、と自身の関与を否定するとともに「私の友人に関わることで、国民から疑念の目が向けられるのはもっともだ。今までの答弁で足らざる点があった」と釈明した。
 学部新設の規制改革が、首相の「腹心の友」を理事長とする加計学園ありきで進められたのではないか。その疑問に正面から向き合わない政権の姿勢が、問題を長引かせてきた。ここで十分納得のいく説明や方針を示せなければ、国民の不信は頂点に達しかねない。東京都議選と、おとといの仙台市長選の結果がそれを示している。
 一内閣の問題でなく、政治全体の信頼性に関わる。覚悟をもって対処すべきである。
 だが、低姿勢を示しつつも首相の本気度はなお見えない。「国民の疑念を晴らす」と述べる一方で、具体策には言及しなかった。
 きのうの審議では、前川喜平前文部科学事務次官からキーパーソンと名指しされた和泉洋人首相補佐官が初めて参考人として証言した。和泉氏らの答弁で鮮明になったのは、文科省の文書の内容を否定する官邸・内閣府側の主張が関係者の「記憶」に基づくものにすぎず、意思決定のプロセスを客観的に検証できないという点だ。
 先週には「加計ありき」を疑わせる別の文書が日本獣医師会にあることも判明した。山本幸三地方創生担当相と同会幹部の昨年11月の面会記録で、山本氏は文書の内容に反論しているが、ここでも山本氏の主張を裏付ける資料は出てきていない。
 根拠はないが政府が言うのだから信用せよ-というに等しい。政府のこれまでの強弁姿勢と本質的に変わらず、「丁寧な」説明どころか、説明にすらなっていない。
 首相自身にも、新設計画を把握した時期について不自然とも取れる答弁があった。野党は計画の白紙化と、一からのやり直しを求めたが首相は拒否した。ならば政府側の主張を裏付ける証拠を徹底調査して開示せねばなるまい。併せて、野党の求める参考人招致や証人喚問に与党は応じるべきだ。
 首相の友人である加計孝太郎理事長ら学園関係者、獣医師会関係者は欠かせない。森友学園への国有地売却問題についても、同様に国民の疑問に答える責任がある。
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[京都新聞 2017年07月25日掲載]
社説:日報隠蔽問題  曖昧な形で終わらすな


 南スーダンPKO部隊の日報隠蔽(いんぺい)問題について、稲田朋美防衛相は衆院予算委員会の閉会中審査で改めて関与を否定した。
 稲田氏は2月15日に開かれた防衛省最高幹部の緊急会議で、陸上自衛隊が保管していた日報を非公表とする方針を幹部から伝えられ、了承したとされる。複数の政府関係者が明らかにしたものだ。
 だが、稲田氏は「私は一貫して日報を公表するという立場だ。私の政治姿勢と逆の隠蔽をするとか、非公表にするとかはない」と強調し、従来と同様の説明を繰り返した。
 安倍晋三首相も、稲田氏については進行中の特別防衛監察の徹底調査で説明責任を果たすべきとの考えを述べるにとどめた。8月初めの内閣改造まで続投させる考えなのだろう。
 だが、こうした説明だけで国民が納得するとは到底思えない。
 近く公表される予定の特別防衛監察の結果も、防衛相直轄の「身内」の調査だけにどこまで真相に迫れるか疑わしい。既に判明している監察結果の原案は、隠蔽をめぐる一連の経緯や稲田氏の関与には触れていないという。
 結果次第では、第三者機関の調査に委ねることを検討すべきだろう。
 日報は、首都ジュバで起きた大規模武力衝突の様子を隊員が「戦闘」「最悪のケースを想定」などと記録し、PKO5原則の停戦合意に抵触しかねない現地の緊迫状況を伝えている。
 防衛省は当初、「廃棄済み」として不開示としたが、後に統合幕僚監部のほか、陸上自衛隊でも電子データが残っていたことが判明した。陸自分については、防衛省の幹部会議で事務方トップの黒江哲郎事務次官が「個人が保存していた文書」などと整理して非公表の方針を決め、稲田氏も了承したという。
 稲田氏は3月の衆院安全保障委員会でも、陸自のデータ保管について「報告はされなかった」と答弁しているが、会議での了承が事実なら、虚偽答弁をしたことになる。
 逆に、稲田氏の主張通り関与がなかったとするなら、大臣として省や自衛隊の動きを把握できていなかったことになり、組織の統治や文民統制の面で極めて問題が大きい。
 稲田氏は昨年8月の就任当初から不適切発言が相次ぎ、何度も閣僚としての資質が問われてきた。安倍首相の任命責任も含め、曖昧な形で終わらせてはならない。
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神戸新聞 2017/07/26
社説:閉会中審査/やっぱり「加計ありき」か


 衆院に続いて参院の予算委員会で閉会中審査があり、国家戦略特区での加計(かけ)学園の獣医学部新設を巡る問題が審議された。
 安倍晋三首相は「事実に基づき丁寧に説明したい」と繰り返したが、残念ながら疑念が晴れたとは言い難い。首相の友人が理事長を務める加計学園に対し、政府が手心を加えたのではないか。「加計ありき」の印象は強まったといえる。
 衆参2日間の審査では「言った」「言わない」の水掛け論が目立ち、真相究明にはほど遠かった。議論が深まらなかった要因に、首相の答弁がある。
 参院では、首相が加計学園の計画を知った時期を「今年の1月20日」とした答弁について、野党の質問が集中した。
 1月20日は、特区に加計学園が認定されたと報告を受けた日だ。首相はこれまで「申請段階で承知した」としていた。
 この結果、首相は答弁の訂正と謝罪に追われ、議論は堂々巡りとなった。丁寧な説明どころか、これでは何のための閉会中審査なのか分からない。
 規制を打破する特区の仕組みが必要なことは理解できる。参考人の加戸守行・前愛媛県知事は家畜伝染病への危機感などから、獣医学部誘致に奔走した10年間の経緯を振り返り、「連戦連敗だった」と語った。
 だが今、最も問われているのは特区や獣医学部の必要性ではなく、加計学園が認定される過程の公平性と透明性である。
 政府は「諮問会議でオープンに進めてきた。議事録も公開している。一点の曇りもない」と訴える。果たして、そうか。
 文部科学相は閉会中審査で、「伝達事項」と題する文書を加計学園に示したことを初めて認めた。認可のための「指南書」ともいえる内容の文書だ。
 加計学園には内々に開学時期が伝えられたが、ライバルの京都産業大学には知らされなかった。京産大は教員確保で後れを取り、計画を断念した。
 一点の曇りもないどころか、全体が曇っており、首相や担当大臣らの説明を聞いても一向に晴れない。
 今後も国会の場で検証を重ねることが必要だ。そのために、もう一度、記録と記憶を洗い出す。その責任は政府にある。
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神戸新聞 2017/07/25
社説:加計学園問題/「疑念もっとも」と言うが


 「李下(りか)に冠を正さず。私の友人がかかわることに、国民の疑念の目が向けられるのはもっともだ」。神妙な面持ちで安倍晋三首相が語った。
 きのう衆院予算委員会で閉会中審査が開かれ、首相の友人が理事長を務める加計(かけ)学園の獣医学部新設計画を巡る問題などが審議された。
 首相が強気の答弁を封じ、低姿勢に終始するのは、国民の厳しい視線を意識してのことだろう。内閣の支持率は軒並み急落し、共同通信の世論調査では第2次安倍政権最低の35・8%まで落ち込んだ。東京都議選の自民党惨敗に続き、仙台市長選でも与党候補が敗れた。
 世論調査では不支持の理由として、「首相が信頼できない」との声が51・6%に上った。首相が言うように、信頼を取り戻すには国民の疑念と向き合うしかない。その意味で閉会中審査は絶好の機会である。
 だが首相をはじめ政府側の答弁は、逆に不信感を募らせるものだったと言わざるを得ない。
 加計学園問題では、政府が怪文書扱いした文書が文部科学省で次々確認された。文科省の前事務次官は「首相補佐官に『総理の意向だ』と伝えられた」と具体的な証言を重ねる。
 多くの国民が「加計学園の計画決定には、首相の意向が働いたのではないか」との疑いを強めているのは当然だろう。
 これに対し政府側は、今回も「記憶にない」「記録は残っていない」などと繰り返すばかりだった。記憶はあやふやで記録もないにもかかわらず、総理の働き掛けは否定する。信用しろと言うのは無理な話だ。
 首相は加計学園理事長と「腹心の友」で、何度も食事やゴルフをともにしている。しかし国家戦略特区に加計学園が計画を申請していたことを知ったのは今年1月、特区の申請が認められたときだったと主張した。
 友人が申請していたから公平公正を心掛けた、と言うのならまだ分かる。申請自体を知らなかった、だから働き掛けはありえないとの説明に、どれぐらいの国民が納得するだろうか。
 きょうは参院予算委員会で閉会中審査がある。「疑念はもっとも」と言うのなら、もっと誠実な答弁に努めるべきだ。
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中国新聞 2017/7/25
社説:首相出席の閉会中審査 「丁寧な説明」と言えぬ


 安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人加計学園の獣医学部新設計画に関わる問題などを巡り、衆院予算委員会できのう閉会中審査があった。
 内閣支持率の急落に押されるように安倍首相も出席し、通常国会閉会後初めて加計問題について国会で説明する貴重な機会だった。しかし文書や証言で次々と明らかになった疑惑について首相も閣僚も口頭で否定するばかりで、国民の疑念が拭えたとはいえない。
 焦点は、獣医学部新設で加計学園が有利となるよう、「加計ありき」で首相や官邸が便宜を図ったかどうか、公正・公平であるべき行政がゆがめられなかったか―に尽きる。
 冒頭、安倍首相は「私の友人に関わることで疑念の目が向けられるのはもっとも」と述べ、「一点の曇りもない」と関与を否定した。「丁寧な上に丁寧に説明する」と繰り返し口にしたが、それを裏付ける証拠は示さず、空虚な言葉を重ねた。疑念はより深まったといえる。
 不自然だったのは、安倍首相が加計学園の獣医学部新設を把握した時期である。野党の質問に、国家戦略特区の申請が認定された1月20日時点だったと強調した。加計孝太郎理事長との親密な関係は首相も認めている。その上での答弁に、質問した議員が「にわかに信じ難い」と述べたのもうなずける。
 今回の閉会中審査には、官邸が不当に関与したと指摘する前川喜平前文部科学事務次官に加え、「キーパーソン」とされる和泉洋人首相補佐官も初めて参考人として出席した。
 前川氏は昨年9月以降の具体的な日時を示し、和泉氏から「総理の口から言えないから私が言う」と新設の手続きを促されたと重ねて証言した。一方の和泉氏は記録はないとしつつ、「言っておりません」と繰り返した。双方の主張が平行線をたどったのは残念だ。
 「加計ありき」を疑わせる証言や記録は、ほかにもある。計画が認められる約2カ月前、山本幸三地方創生担当相が日本獣医師会に「四国で新設する」と伝えたとされる。
 同学園が獣医学部新設を計画する愛媛県今治市の職員の出張記録からは、政府が国家戦略特区を活用した獣医学部の新設方針を決めた昨年11月までに、内閣府が今治市と事前に協議した疑いが持たれている。
 野党から追及された政府は、いずれも、記録や記憶がないとして否定した。しかし、その根拠を併せて示すのでなければ、国民は納得できまい。
 新設計画をいったん白紙に戻すべきでは、との野党からの問いに、安倍首相は「適切なプロセスを踏んだもので白紙にすることは考えてない」と述べた。だが、少なくとも「一点の曇りもない」ことが証明できるまで、同学部の設置認可は先延ばしするのが筋である。
 対応や政権の姿勢に国民から厳しい視線が注がれていることは、先の東京都議選や仙台市長選の結果からも明らかだ。
 安倍政権にとって正念場である。きょう開かれる参院予算委での閉会中審査では誠実に答弁すべきだ。疑惑に対し、根拠を示さず、同じ答弁を繰り返すのであれば、「丁寧な説明」には程遠い。加計理事長の招致や証人喚問も必要ではないか。
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西日本新聞 2017年07月26日 10時40分
社説:安倍政治 もう「強弁」は通用しない


 安倍晋三首相は国民や国会を甘くみているのではないか-これがきのうまでの2日間、衆参両院の予算委員会で行われた閉会中審査を通じて受けた印象である。
 きのうの参院審査では首相が集中砲火を浴びる場面があった。親友の加計(かけ)孝太郎氏が理事長を務める学校法人「加計学園」が愛媛県今治市で進める獣医学部新設計画を初めて知ったのは、国家戦略特区の申請が正式認定された今年1月20日だった-と首相が衆院審査で説明したことである。
 私たちはきのうの社説で「首をかしげたくなる」と指摘した。ゴルフや会食を重ねる首相と加計氏の間で獣医学部新設の会話が全くなかったとはにわかに信じ難い。
 この問題は先の通常国会で何度も取り上げられ、首相は「国家戦略特区に申請を今治市とともに出された(2015年6月の)段階で承知した」と答弁していた。なぜ今回、説明を変えたのか。
 首相はしどろもどろになりながら「特区の提案者は今治市で、事業者が加計学園であることを混同した」「構造改革特区と国家戦略特区を取り違えた」と述べた。
 提案者を知れば事業者が誰か気にならない方がおかしい。成長戦略の柱として自ら導入した国家戦略特区を別の特区と間違えるだろうか。この説明には無理がある。
 加計学園に限らない。防衛省の日報隠蔽(いんぺい)や国有地を格安で売却した「森友学園」にも通じる問題がある。それは、主権者の国民や国権の最高機関と憲法が定める国会を軽視する首相の傾向である。
 国民を代表する国会議員なのに野党の批判には耳を貸さない。その場しのぎの答弁や説明でやり過ごし、困ったら「記憶がない」「記録もない」「資料は捨てた」と言い張る。そんな強弁が「数の力」でいつまでも通用すると思っていたとしたら勘違いも甚だしい。
 首相は獣医学部新設の白紙化や稲田朋美防衛相の罷免を拒否した。疑惑解明の行方も不明確だ。信頼回復に求められるのは言葉だけの反省や丁寧さではない。国民や国会に真摯(しんし)に向き合うことだ。
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西日本新聞2017年07月25日 10時33分
社説:閉会中審査 納得できない首相の説明


 「丁寧に説明したい」と安倍晋三首相が出席しても、疑念は解消するどころか深まった印象が強い。野党が改めて関係者の証人喚問を求めたのも当然である。
 首相の親友が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」が政府の国家戦略特区制度を使って進める獣医学部新設計画を巡る疑惑などを解明するため、衆院予算委員会の閉会中審査がきのうあった。
 首相は「私の友人に関わることで、疑念の目が向けられるのはもっともだ。今までの答弁ではその観点が欠けていた」と語った。
 追及する野党を「失礼だ」と高圧的に批判した先の通常国会に比べれば低姿勢だ。ただし問題の核心は姿勢ではない。官僚や首相側近に忖度(そんたく)が働いたのか、首相が何らかの指示をしたのかどうかだ。
 この日の審査で首相は「国家戦略特区諮問会議、特区ワーキンググループは議事録も公開し、オープンなプロセスで決定する。私の働き掛けや指示が入る余地はない」との弁明を何度も繰り返した。
 しかし疑念は議事録に載らない水面下の部分ではないのか。文部科学省では「総理のご意向」などとして内閣府から対応を迫られたとする文書が確認されている。
 親友の獣医学部新設申請を諮問会議議長の首相が知ったのは申請が正式認定された今年1月だったなど、首をかしげたくなるような説明もあった。先月の講演で突然「2校でも3校でもどんどん認める」と獣医学部の全国展開を目指す発言をした真意は曖昧だった。
 「1強」を誇った安倍政権だが、加計学園問題に加え閣僚や若手議員の問題発言などが続き、各報道機関による世論調査で内閣支持率は続落している。
 首相出席の閉会中審査に政権側が応じたのは、きょうの参院予算委を含めて問題の幕引きとし、近く断行する内閣改造・自民党役員人事で人心一新を図る狙いではないか-とも指摘される。しかし、国民が抱く疑念を解消できないままでは信頼回復はおぼつかない。とにかく低姿勢でこの局面を乗り切ろうという考えなら甘い。
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