2017-07-29(Sat)

2017年度の最低賃金 25円上げ 848円(全国平均)

底上げを早く広く  それでもまだ低い水準だ   「時給千円」には程遠い  地域格差の縮小も課題だ

<各紙社説>
朝日新聞)最低賃金 底上げを早く広く (7/27)
読売新聞)最低賃金アップ 継続できる環境整備が重要だ (7/27)
毎日新聞)最低賃金の引き上げ それでもまだ低い水準だ (7/27)
日本経済新聞)生産性向上が伴う最低賃金引き上げに  (7/27)

北海道新聞)最低賃金 引き上げの流れ加速を (7/27)
河北新報)最低賃金引き上げ/継続へ「ひずみ」の是正を (7/28)
京都新聞)最低賃金  「時給千円」には程遠い (7/27)
神戸新聞)最低賃金/地域格差の縮小も課題だ (7/28)




以下引用



朝日新聞 2017年7月27日05時00分
(社説)最低賃金 底上げを早く広く


 今年度の最低賃金引き上げの目安額(時給)が決まった。全国平均では25円で、時給は今の823円から848円になる。時給で決めるようになった02年以降で、最大の増額だ。
 安倍首相が掲げる「年3%程度ずつ引き上げて、時給1千円を目指す」という方針に沿った決着である。今年の春闘で中小企業の賃上げが好調だったことも追い風になった。
 とはいえ、主要国の中では1千円を超えるフランス、ドイツなどと比べてまだまだ見劣りする。経済が順調で人手不足感が強い今は、引き上げの好機だ。もっとペースを早めたい。
 今回の目安をもとに、これから都道府県ごとに引き上げ額を決める。昨年度は、47都道府県のうち6県で目安を上回った。地域の実情を踏まえつつ、さらに多くの県が「目安プラスアルファ」をめざしてほしい。
 今後の大きな課題は、地域間の格差をどう縮めていくかだ。
 全国平均で最低賃金が848円になるとは言うものの、実際にこれを上回るのは東京や神奈川、大阪など大都市部に限られる。働く人が多く、最低賃金自体も高い大都市部が平均を押し上げており、むしろ地方との格差は広がる傾向にある。
 国は所得水準や消費実態などの指標をもとに都道府県をA~Dの4ランクに分け、ランクごとに引き上げの目安額を決めている。Aランクの中で時給が最高額の東京(現在は932円)とDランクで最低額の宮崎、沖縄(同714円)の差は現在、218円だが、目安通りに増額が実施されるとこの差が222円に広がる。
 時給が700円台前半では、1日8時間、月に20日働いても月給は12万円に満たない。これで生活を支えるのに十分な水準と言えるだろうか。
 地域間の格差を是正しつつ、より広く底上げを図るにはどうすればよいか。下位のランクで引き上げを手厚くする。より上位のランクへの区分変更を柔軟に行う。そうした具体的な方策について、国の審議会で議論をさらに深めてほしい。
 最低賃金のアップを定着させるには、体力に乏しい中小・零細企業への経営支援の強化や、大企業と下請けの取引条件の改善など、環境づくりも欠かせない。「下請けいじめ」で公正取引委員会が指導した件数は、昨年度、過去最多の6302件にのぼった。監視態勢の強化が必要だろう。
 社会全体が底上げを実感できるよう、歩みを加速させなければならない。
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読売新聞 2017年07月27日 06時00分 
社説:最低賃金アップ 継続できる環境整備が重要だ 


 賃金を底上げし、非正規雇用の待遇改善とデフレ脱却を確実にする。そのために、最低賃金の引き上げを継続できる環境の整備を急ぎたい。
 2017年度の最低賃金(時給)について、厚生労働省の中央最低賃金審議会が改定の目安を決めた。全国平均で25円引き上げ、848円とする。昨年度の24円を上回り、時給表示となった02年度以降、最大の上げ幅だ。
 引き上げ率は3%で、政府が目標とする「毎年3%程度」に2年連続で届いた。
 最低賃金は全ての労働者に適用され、これを下回る賃金は違法となる。目安を参考に、都道府県の審議会が地域の実情を踏まえて、それぞれの引き上げ額を決める。確実な実施が求められる。
 景気の緩やかな回復に伴い、人手不足が深刻化している。非正規雇用の賃金は上昇傾向にある。都市部では、最低賃金を大幅に上回る求人が目立つ。
 2年連続で20円超の引き上げを経営側が受け入れたのは、採用難への危機感の表れだろう。
 賃上げの流れを地方の中小・零細企業も含めて定着させたい。
 政府は「1億総活躍プラン」などで、最低賃金を将来的に全国平均1000円にすることを目指している。継続的な引き上げにより、消費を喚起して「経済の好循環」を実現させるのが狙いだ。
 近年、最低賃金は着実に上積みされてきたものの、依然、標準的な賃金の4割にとどまる。パートの賃金水準は正社員の6割で、欧州の8割程度を大きく下回る。最低賃金の大幅アップは、非正規雇用の処遇改善に直結する。
 労働力人口が減少に転じる中、女性や高齢者らの就労意欲を引き出す上でも、賃金の底上げは重要である。若年層の経済基盤の強化にもつながり、少子化対策としての効果が期待できよう。
 経営体力の弱い中小・零細企業にとって、最低賃金の急上昇は打撃だ。人件費負担が雇用縮小を招く事態は避けねばならない。
 中小・零細企業への影響に目配りし、無理なく対応できるように支援策を強化する必要がある。
 政府は、生産性向上に資する設備投資費用の助成制度を設けているが、利用は低調だ。使途が限定され、使い勝手が悪い、との指摘がある。現場の実情に応じた有効な方策を検討すべきだ。
 大企業による不当な値引き要求といった「下請けいじめ」への監視を強めて、取引慣行の改善を図ることも大切である。
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毎日新聞2017年7月27日 東京朝刊
社説:最低賃金の引き上げ それでもまだ低い水準だ


 2017年度の最低賃金(最賃)の引き上げ幅の目安は全国平均で25円、引き上げ率は2年連続で3%相当と決まった。
 目安通り改定されれば全国平均で時給848円となる。25円の上げ幅は、日額から時給に変更した02年度以降で最大の伸びだ。
 政府は「ニッポン1億総活躍プラン」で最賃の毎年3%程度の引き上げを盛り込んでおり、中期目標である「全国平均1000円」の実現に向け一歩前進したことにはなる。
 しかし、もともと日本の最低賃金は先進諸国の中では低く、フランスやオーストラリアの6~7割の水準だ。今回の引き上げでも、フルタイムで働いた人の年収は160万円程度に過ぎない。政府は「働き方改革」で残業時間を抑制しようとしている。少しばかり最賃が上がっても、働く時間が減ることで手取り収入は増えないという人は多いだろう。
 最賃の引き上げは必要だが、それより少し高い賃金を得ている非正規雇用労働者の賃上げに直接つながるわけではない。働いても生活が苦しい「ワーキングプア」を解消するためには、従業員全体の賃上げに波及させる必要がある。
 中小企業の中には最賃に近い水準で働いているパート従業員が多く、最賃引き上げが経営を圧迫することへの懸念が強い。中小企業に生産性向上の努力が求められるのはもちろんだが、大企業に適正な取引慣行を守らせることも必要だ。
 大企業が優位な立場を利用して、下請けに納入価格を不当に低くするなど不利な条件を押しつける例は少なくない。経済全体の好循環をもたらすには、中小企業の経営を守らなければならない。
 引き上げ額の目安は、47都道府県を地域の経済情勢などでA~Dの4ランクに分けて決めている。Dに属している宮崎と沖縄は22円の引き上げで時給736円となるが、最も高い東京の958円に比べて222円も低い。隣接県同士でも100円以上差があるケースは珍しくない。地域間格差の是正も課題だ。
 働き方改革の柱の一つは非正規雇用の待遇改善であり、最賃引き上げはその土台だ。同一労働同一賃金の実現などに向け、政府はさらに取り組みを進めなければならない。
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日本経済新聞 2017/7/27付
社説:生産性向上が伴う最低賃金引き上げに


 働いた人には少なくともこれだけは支払わなければならないという最低賃金が、2016年度に続き17年度も大きく上がる見通しになった。厚生労働省の中央最低賃金審議会は、都道府県ごとに定める最低賃金の引き上げ幅の目安を全国平均で時間あたり25円とすることを決めた。昨年度と並んで過去最大の上げ幅になる。
 最低賃金の引き上げは消費を刺激し景気の拡大を後押しする効果がある。半面、中小企業の人件費を増やし経営悪化の要因にもなりうる。企業の負担が和らぐよう、政府は生産性向上を支援する政策に力を入れる必要がある。
 安倍政権は時給1000円をめざして最低賃金を毎年度3%程度引き上げる方針を掲げる。今年度の25円は3%にほぼ相当し、政府方針に沿ったものだ。全国平均の時給は848円になる。
 平均賃金に対する最低賃金の比率がフランスは6割あり、英国も5割を超えているという分析がある。日本は4割にとどまっており、国際的にみて低い水準にある最低賃金を引き上げていく必要があるのは確かだ。非正規社員の待遇改善にもつながる。
 ただ12年末に第2次安倍政権が発足してから、最低賃金の上げ幅は今年度を合わせ計100円近くになる。急激に最低賃金が上がることで中小企業の倒産が増える懸念もあるだろう。
 実際の引き上げ幅を決める各都道府県の地方最低賃金審議会は、地域経済の現状や地元企業への影響を十分に調べたうえで上げ幅を判断すべきだ。
 求められるのは最低賃金の引き上げと企業の生産性の向上が歩調を合わせ進むことだ。そのための環境整備が政府の役割である。
 成長分野への企業の進出を阻んでいる制度を見直すなど、規制改革をもっと強力に進めてもらいたい。IT(情報技術)活用の支援や人の能力を高める職業訓練の充実も欠かせない。
 大企業が中小企業に過度な値下げ要求をするなど、不公正取引の監視もいっそうの強化が求められる。仕入れ代金を不当に安くする「買いたたき」などが残ったままでは、中小企業は賃金の原資を確保しにくくなる。
 もちろん企業自身、低賃金の労働力に頼らずに利益を上げる努力が求められる。人手不足による人件費増を吸収できるだけの経営改革を進めるときだ。
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北海道新聞 2017/07/27 05:00
社説:最低賃金 引き上げの流れ加速を


 厚生労働省の中央最低賃金審議会が2017年度の地域別最低賃金(時給)の目安を決めた。
 全国平均は25円上げ(3%相当)の848円、北海道も24円引き上げて810円となり、初めて800円台に乗る見通しだ。
 目安額を時給で示し始めた02年度以降で最高の上げ幅になる。
 とはいえ、政府が目標とする「全国平均千円」にはまだ及ばず、他の先進国の水準に比べても見劣りしている。
 格差拡大や人手不足を解消するためにも、賃金底上げの流れを強めていかなければならない。
 28日から道最低賃金審議会の本格的な論議が始まる。働く人たちが安心して暮らせるように、最善の着地点を見いだしてほしい。
 景気浮揚を目指す政府は、最低賃金を年率3%程度引き上げ、20年ごろまでに全国平均千円を達成する方針を打ち出してきた。
 今回の上げ幅も政府の強い意向を反映させたものだが、これで十分とは言い難い。
 労働者の4割は、パートやアルバイトなどの非正規労働者だ。最低賃金水準の収入で暮らす人も少なくない。
 道内が810円に上がると、年収換算で約170万円だが、ワーキングプアの分かれ目とされる200万円には届かない。こうした人たちへの目配りが求められる。
 経済指標を基にした地域分けでは、平均時給が最も高い東京都や大阪府などAランクの上げ幅は26円で、北海道を含むCランクは24円、福島県や沖縄県などDランクは22円となった。
 ランク間の上げ幅の差は、毎年続いており、地域間の格差は拡大する一方だ。
 地方の労働力は、好待遇の仕事を求めて都市部へと移動する。賃金格差はこの流れをさらに加速させかねない。
 しかも、深刻な人手不足に見舞われ、中小企業も賃上げを迫られている。苦しい台所事情は分かるが、有望な人材を確保するためにも、待遇改善に一層知恵を絞ってもらいたい。
 政府による中小零細企業への支援の拡充が欠かせない。大手の取引先からコスト削減のしわ寄せを受けない仕組みも必要だ。
 見逃せないのは、賃金改定を怠るなど、最低賃金を守らない違反企業の摘発が道内外で相次いでいることだ。
 働く人を守るため、労働基準監督署の人員増といった監督体制の強化も検討課題だろう。
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河北新報 2017年07月28日金曜日
社説:最低賃金引き上げ/継続へ「ひずみ」の是正を


 厚生労働相の諮問機関である中央最低賃金審議会が、2017年度の地域別最低賃金の「目安」を決めた。全国平均で時給を25円引き上げ、848円とする。
 これを受け、各地方審議会が今後、地域の実情を踏まえ都道府県ごとに実際の引き上げ額を決めていく。
 上げ幅の目安25円は、これまでで最大だった16年度の実績と同額で、2年連続での「3%」アップとなる。とはいえ、政府が目標とする欧州先進国並みの水準「時給千円」には、まだまだ及ばない。
 働く人の4割を占める非正規労働者らの賃金の底上げにつなげ、格差の是正と個人消費の拡大を図るためにも、この流れを継続していける環境の整備に努める必要がある。
 安倍政権にとって、最低賃金の引き上げはアベノミクスを支える柱の一つだ。「年率3%程度」を目標に掲げ、5年連続で増額を実現。アップ額は計100円近くになる。
 そのことは、総じて賃金の底上げと消費の回復に寄与しているのだとしても、急激な引き上げに伴い、重大な「ひずみ」が生じている。その現実を直視せねばならない。
 一つは、目安額決定の仕組みが内包する問題と絡む地域間賃金差の拡大である。
 目安額は、所得や物価などを基に都道府県をA~Dの4ランクに分け示される。今回も上げ幅は東京を含むAが26円で、宮城が入るCは24円、東北5県が含まれるDは22円。AとDとでは毎年3、4円ずつ賃金差が広がる。
 12年度に197円だった東京と岩手の賃金差は、16年度(東京は932円、岩手は716円)に216円へと拡大している。これでは若者が大都市に流出し、地方の人手不足に拍車がかかりかねない。
 Dランクの県は今回、目安通りに改定されても700円台前半にとどまる。月給にすれば12万円程度。生活を安定的に維持するには、なお厳しい水準と言わざるを得ない。
 下位ランクほど手厚い引き上げ策が要る。現行制度の見直しを含め、地域間格差の是正に向けた議論は不可欠だ。
 もう一つ、見逃してならないのは、中小・零細企業にとって、人件費の負担がかつてないほど増していることだ。
 厚労省の調査で最低賃金額より低い水準で働いていた労働者の割合が16年度は2.7%と、過去10年で最多だったという。違法であり、あってはならないことだ。だが経営体力の弱い企業が毎年の引き上げについていけなくなっているのだとしたら、問題だ。
 デフレ脱却と経済の好循環に向け、本来は民主的なプロセスで決まる中央審議会の議論に介入してまで、大幅引き上げを実現してきたのは安倍政権だ。であるなら、その確実な履行も政権の責任で担保しなければなるまい。
 経営基盤の強化につながるような、実効性ある中小企業支援策に知恵を絞るべきだ。
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[京都新聞 2017年07月27日掲載]
社説:最低賃金  「時給千円」には程遠い


 働く人全てに適用される時給の下限「最低賃金」が、全国平均で25円増の848円で決着した。
 厚生労働相の諮問機関である中央最低賃金審議会の小委員会が、2017年度地域別最低賃金の引き上げ幅の目安をまとめた。
 働き方改革実行計画で「年率3%程度」とした政府の意向を反映した形だが、目指す「時給千円」には程遠い。政府は高い目標を掲げるだけでなく、負担が増す中小企業への支援策を含め、さらなる引き上げへの道筋を示す必要がある。
 引き上げ幅の目安は、景気回復を追い風に22~26円と6年連続で2桁だ。時給で示す現方式となった02年度以降で最大の上げ幅だった平均25円の昨年度と並び、2年連続の3%引き上げとなる。
 これを参考に都道府県がそれぞれ最低賃金を決定し、秋以降に順次改定する。国の目安通りならば京都は856円、滋賀は813円で、ともに25円増となる。
 改定が進めば、パートやアルバイトなど働く人の4割を占める非正規労働者の賃金の底上げにつながる。正規と非正規の不合理な格差をなくす「同一労働同一賃金」に向け環境整備の一助となる。
 とはいえ、日本の最低賃金は欧米諸国の5~8割の水準にとどまる。時給848円ではフルタイムで働いても月収は15万円に届かない。暮らし向きを底上げするには不十分と言わざるを得ない。
 一方、経営体質が脆弱(ぜいじゃく)な中小企業では人件費を増やす余裕がないとの声が大きいことも忘れてはならない。厚生労働省の調査で最低賃金を割り込む低水準で働く労働者の割合は16年度に2・7%と過去10年間で最多となった。違法な低賃金での雇用実態から目をそらしてはならない。価格転嫁しにくい劣悪な下請け構造が背景にあり、大企業の負担しわ寄せに対する監視強化が欠かせない。中小企業への賃上げに応じた法人税軽減などの後押し策も有効だろう。
 もう一つの懸念は、都市と地方の格差拡大だ。最低賃金は都道府県ごとに金額が異なり、改定後も最も高い東京の958円に対し、地方経済の沈滞で32県が700円台にとどまる見込みだ。地方創生の掛け声とは裏腹に格差は広がる一方であり、是正を加速する実効ある方策が求められる。
 人手不足が強まる中、賃金など待遇改善は企業、地域の活力を左右する。最低賃金を決める都道府県の審議会は、地域活性化を見据えて国の目安を上回る積極的な引き上げも検討すべきではないか。
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神戸新聞 2017/07/28
社説:最低賃金/地域格差の縮小も課題だ


 2017年度の最低賃金を、全国平均の時給で25円引き上げ848円とする目安を中央最低賃金審議会が決めた。
 02年度からの現行方式では、前年度に続いて最大の引き上げ額だ。伸び率も2年連続で、政府が掲げる「年率3%程度」に合わせた形になった。
 しかし政府目標の「時給千円」にはまだ開きがある。そもそも欧米に比べて日本の最低賃金は低水準にとどまる。増加する非正規労働者の賃金底上げにも直結するだけに、さらに改善を目指すべきだ。
 最低賃金や引き上げ額は都道府県ごとに異なる。今回の目安では、兵庫県は25円増え844円となる。
 見過ごせないのは、引き上げ後も700円台にとどまる県が全国で32にのぼる点だ。法定労働時間の週40時間働いても年収は200万円に満たない。家族を持ち将来設計を描きながら働くのは難しいだろう。
 一方で東京、神奈川は950円を超え、大阪も900円を突破する。人口減による人手不足が全国的に広がる中で、若年層が地方から都市部に流出する傾向を加速させはしないか。
 目安が示す各県の引き上げ額は、経済力が大きいほど高くなる。これでは格差が開くばかりだ。最終的な改訂額は地方審議会で決定するが、都市部との格差縮小も配慮を求めたい。
 厚生労働省の調べでは、最低賃金に満たない水準の労働者は全体の2・7%にのぼり、過去10年間で最も多かった。違法残業と同様に、政府はルールを守らない企業を徹底的に取り締まるべきだ。
 一方で、景気回復のメリットが中小企業まで十分波及していないだけに、企業側に賃金引き上げを促すには、政策面での支援が不可欠になる。
 安倍晋三首相は18年度予算案で、地域経済や中小企業の生産性向上などにつながる施策を対象に4兆円の特別枠を設ける方針を表明した。使い勝手が良く、実効性のあるメニューを練り上げなければならない。
 企業の生産性を高めることで賃金が上昇し、消費を増やして企業収益にもプラスをもたらす。最低賃金引き上げを、そうした好循環への一歩としたい。
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