2017-08-11(Fri)

北陸新幹線トンネル工事 「地盤沈下最大14センチ」 

鉄道・運輸機構「データ公表せず」  実態示さぬ機構に不信  中野市 第三者調査検討

◇社説:中野地盤沈下 県と市が主導し検証を
----第三者による検証がなければ、住民の不安は解消しないだろう。
 北陸新幹線(長野経由)長野―飯山間にある高丘トンネル(延長6・9キロ)の建設に伴う地盤沈下問題である。
 建設主体の独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が補償交渉を終えた後も、新たな被害の訴えが相次いでいる。家屋補償を受けた後に被害が大きくなっていると訴える住民もいる。・・・・
(信濃毎日新聞 2017年8月9日)

◇中野市、第三者調査検討 新幹線トンネル工事 地盤沈下問題
----北陸新幹線(長野経由)高丘トンネル(延長6・9キロ)建設に伴う中野市安源寺地区周辺の地盤沈下問題で、中野市が8日、第三者の専門家による現地の状況調査の検討に乗り出した。市はこの日、県に相談を持ち掛けており、県も対応を検討している。
(信濃毎日新聞 2017年8月9日)

◇5件は「工事と関係なし」 北陸新幹線トンネルの地盤沈下
----北陸新幹線(長野経由)高丘トンネル(延長6・9キロ)建設に伴う中野市安源寺地区周辺の地盤沈下問題で、建設主体の独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が、6月以降に寄せられた家屋や井戸の被害の訴え5件について、工事との因果関係がないと結論付けたことが7日、分かった。第三者の関与なく下した機構の判断に、専門家や住民からは疑問の声が上がっている。
(信濃毎日新聞 2017年8月8日)

◇「中野 地盤沈下最大14センチ」 北陸新幹線トンネル建設
----北陸新幹線(長野経由)高丘トンネル(延長6・9キロ)建設に伴う中野市安源寺地区周辺の地盤沈下問題で、地表面が最大14センチ沈んでいたことを示す文書があることが6日、信濃毎日新聞の取材で分かった。文書は、建設主体の独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構の職員が2008年にまとめた論文。同機構長野管理部(長野市)は、沈下に関するデータについて「施工管理のために計測したもので公表はしない」と説明。市や地元住民にも伝えていない。
 京都大に提出した学位論文(博士)で、これによると03年8月〜06年4月に同機構飯山鉄道建設所長を務めていた職員が執筆した。
(信濃毎日新聞 2017年8月7日)





以下引用

信濃毎日新聞 2017年8月9日
社説:中野地盤沈下 県と市が主導し検証を
 第三者による検証がなければ、住民の不安は解消しないだろう。
 北陸新幹線(長野経由)長野―飯山間にある高丘トンネル(延長6・9キロ)の建設に伴う地盤沈下問題である。
 建設主体の独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が補償交渉を終えた後も、新たな被害の訴えが相次いでいる。家屋補償を受けた後に被害が大きくなっていると訴える住民もいる。
 機構は、地元の中野市に補償件数を95戸189棟と明らかにしただけで、被害実態や全容は「個人情報」を理由に公表していない。
 地表面が最大で14センチ沈んだことを示す文書の存在も判明している。機構の職員がまとめた論文なのに、機構は公表もせず、中野市や住民に報告もしていない。文書の通りなら、被害は深刻と考えなければならない。
 北陸新幹線は全国新幹線鉄道整備法に基づいて国が計画を決めた整備新幹線である。主に国と沿線自治体が財政負担をしている。工事で被害が出たのなら、積極的に情報を公開し、住民を救済するのが当然である。
 機構は新たに寄せられた被害の訴えは、トンネルとの距離を踏まえて「工事との因果関係はない」と結論付けた。すでに補償交渉を終えた住民とは、それ以降の交渉を住民側が放棄する旨を盛り込んだ「承諾書」も交わしている。
 機構が自らの責任を自ら判断することに限界もある。第三者による調査が必要だ。
 補償交渉が機構と住民の直接交渉だったことにも疑問がある。専門性の高い内容である。機構の主張に対し、住民が十分な要求をできたのかも検証するべきだ。
 機構の補償は十分だったのか、被害はどこまで広がっているのか、新たに被害が発生する懸念はないのか―。原因も明白にして、同様の工事で被害が出ないような対策も進めなければならない。
 第三者による調査を主導できるのは、地元の自治体しかないだろう。住民の不安は日々高まっている。県と中野市が、迅速に対応を進めるよう求めたい。
 県内ではJR東海がリニア中央新幹線の工事を進めている。民間工事ではあるものの、県内区間が含まれる中央アルプストンネルや風越山トンネルなど、計60キロ近くの建設を機構に委託している。
 今回の地盤沈下問題をこのまま放置すれば、リニア工事に対する地元住民の不信を招くことにつながる。機構は誠意を持って解決に当たらなければならない。
(8月9日)


信濃毎日新聞 (2017年8月9日)
中野市、第三者調査検討 新幹線トンネル工事 地盤沈下問題
 北陸新幹線(長野経由)高丘トンネル(延長6・9キロ)建設に伴う中野市安源寺地区周辺の地盤沈下問題で、中野市が8日、第三者の専門家による現地の状況調査の検討に乗り出した。市はこの日、県に相談を持ち掛けており、県も対応を検討している。
 建設主体の独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構はこれまで、一帯の沈下量をはじめとする被害の全容を明らかにしていない。
 一方で、安源寺地区の地表面が最大14センチ沈んでいたことを示す文書の存在が信濃毎日新聞の取材で判明。同機構の元飯山鉄道建設所長が2008年にまとめた論文だが、機構は地盤沈下の詳細なデータについて「施工管理のために計測したもの」(長野管理部)として県や市、地元にも伝えていない。
 横田清一副市長は取材に、「地盤沈下の状況を把握し、住民の皆さんが抱いている不安を取り除くため」と説明。他の自治体の第三者委員会などの事例を調べた上で「どういうことができるか検討したい」と述べた。市から相談を受けた県道路建設課は「内容を確認して、相談に返答したい」と話した。
 安源寺地区付近の高丘トンネルは、同機構が01年3月〜07年3月に整備。工事に伴い地盤沈下が発生し、市によると、機構は15年3月までに95戸189棟に家屋補償した。しかし複数の住民が取材に対し「今も影響は続いている」と訴えている。
 本紙が今年6月に地盤沈下問題を報道後、市には家屋被害と井戸の減水の訴え5件が寄せられた。同機構は現場を訪ねて調査。トンネルからの距離や被害の発生時期などからいずれも工事との因果関係はないと結論付けた。長野管理部は「住民には十分説明して了解を得ている」とする。
 大型公共事業などから環境を守る訴訟の原告側弁護団を担ってきた関島保雄弁護士(飯田市出身)は第三者による調査について「地質や水文学の学者や専門家に協力してもらうには、県の支援が必要だ」と指摘している。


信濃毎日新聞 (2017年8月8日)
5件は「工事と関係なし」 北陸新幹線トンネルの地盤沈下
 北陸新幹線(長野経由)高丘トンネル(延長6・9キロ)建設に伴う中野市安源寺地区周辺の地盤沈下問題で、建設主体の独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が、6月以降に寄せられた家屋や井戸の被害の訴え5件について、工事との因果関係がないと結論付けたことが7日、分かった。第三者の関与なく下した機構の判断に、専門家や住民からは疑問の声が上がっている。
 信濃毎日新聞が6月1日に地盤沈下問題を報道して以降、市や機構には家屋被害や井戸の減水の訴えが新たに5件寄せられた。機構の長野管理部(長野市)は7日の取材に、これまで「調査中」としていた家屋被害の訴え1件について「家屋とトンネルの距離などを踏まえて工事の影響はないと判断した」と説明。住民へも「工事の影響ではないことを説明し、了承を得た」とした。
 これら5件には含まれないが、かつて機構から家屋補償を受けた安源寺地区の住民は「家や井戸に異変を感じて訴えているのに、そこで機構から因果関係がないと言われて、住民は本当に納得しているのか」とする。
 大型公共事業などから環境を守る訴訟の原告側弁護団を担ってきた関島保雄弁護士(飯田市出身)は、機構の前身の日本鉄道建設公団が実施した環境影響評価(アセスメント)が「不十分だから沈下が起きたのではないか」と指摘。機構が自らの落ち度の有無を判断することを疑問視し、「県や市が第三者の専門家に調査をしてもらうのも一つの手段だ」と話した。
 市によると、高丘トンネル工事で発生した地盤沈下に伴い、機構は2015年3月までに、95戸189棟に家屋補償している。


信濃毎日新聞 2017年8月7日
「中野 地盤沈下最大14センチ」 北陸新幹線トンネル建設
手前に傾いたコンクリート擁壁。最大5センチほどの段差が生じている=7月28日、中野市安源寺地区
 北陸新幹線(長野経由)高丘トンネル(延長6・9キロ)建設に伴う中野市安源寺地区周辺の地盤沈下問題で、地表面が最大14センチ沈んでいたことを示す文書があることが6日、信濃毎日新聞の取材で分かった。文書は、建設主体の独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構の職員が2008年にまとめた論文。同機構長野管理部(長野市)は、沈下に関するデータについて「施工管理のために計測したもので公表はしない」と説明。市や地元住民にも伝えていない。
 京都大に提出した学位論文(博士)で、これによると03年8月〜06年4月に同機構飯山鉄道建設所長を務めていた職員が執筆した。
 論文は、同地区を含む880メートルのトンネル掘削で得られたデータを、地質構造上の特徴を踏まえ9区間に分けて分析。地区内には地表面が最大14センチ沈んだ地点があったほか、区間ごとの沈下量の平均も2・9〜13・2センチだった。
 論文によると、弱い地盤に造ったトンネル自体が沈み、上部の土が緩んで地表面が沈下。トンネルの直上が最も大きく沈下し周囲の地表面が傾いたため、地上の家屋がゆがんだとみられる。
 一帯の土被(どかぶ)り(トンネル上部から地表までの距離)は最も浅くて20メートルほどで、トンネルの沈み込みが地表に強く影響。一帯には比較的軟らかい「豊野層」が分布している上、地区内には断層運動の影響で地盤が波状に曲がっていたり、たくさん亀裂が入ったりした脆弱(ぜいじゃく)な区間があり、こうした場所では特に地盤沈下が大きかった。
 本紙の依頼を受け論文を分析した地質コンサルタントの塩野敏昭氏(60)=長野市=は「トンネルが沈み込んだことで、その上部の地盤にゆるみが生じ、地表面も沈んだのだろう」と指摘。同機構は地盤沈下を防ぐ複数の補助工法を用いたが、塩野氏は「一定の効果はあったと思うが、それで対処しきれないほど脆弱な地盤だったのではないか」とみる。
 同機構広報課は取材に、元所長の論文について「培った技術を継承するため、職務上知り得た情報を基に個人として執筆した」と説明。内容に関し「機構として回答することは控えたい」とした。
 一方、家屋補償を受けた住民の一人は、交渉の際に具体的な沈下量の説明を受けていないと明かした上で「これほど沈んでいるのは恐ろしい。情報を持っているなら、しっかり開示した上で補償の話もするべきだった」と述べた。

信濃毎日新聞 2017年8月7日付
■「中野 地盤沈下最大14センチ」鉄道・運輸機構「データ公表せず」北陸新幹線トンネル建設 元飯山所長の論文(1面)
■「中野 地盤沈下最大14センチ」論文 実態示さぬ機構に不信 第三者の検証 求める声(2面・総合)
■焦点 北陸新幹線トンネル「アセスの精神に反する」機構リニアトンネル工事も受託 情報公開 問われる姿勢(3面・総合)

信濃毎日新聞 (2017年7月22日)
中野の新幹線トンネル 被害訴え、新たに5件
 北陸新幹線(長野経由)長野―飯山間の高丘トンネル(中野市、6944メートル)工事に伴い地盤沈下が発生した問題が6月に信濃毎日新聞の報道で明らかになって以降、トンネル沿線で井戸や建物への被害の訴えが5件、中野市に寄せられていたことが21日、分かった。建設主体の独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構は取材に、「個人情報」を理由に、工事との因果関係や対応の状況を明らかにしていない。
 住民の暮らしに影響のある情報を引き続き公表しない同機構の姿勢に、専門家からは改めて批判の声が出ている。
 市建設水道部によると、5件の訴えは、工事に伴う地盤沈下により家屋被害が発生したことが明らかになっている安源寺地区や、草間地区内の日和などから寄せられた。5件のうち3件は民家のゆがみなどで、玄関部分と基礎の間に入ったひびがここ1、2年で進んだとの訴えもあったという。別の2件は井戸の減水だった。
 同機構は市から連絡を受けるなどし、5件のうち6月中に寄せられた4件について「対応済み」と説明。ただ、工事との因果関係を含めて対応の中身は「個人情報なので詳細は差し控えたい」とする。もう1件は7月に寄せられたもので、工事との因果関係を調べた上で対応するとしている。
 機構が「対応済み」とする4件について、市は補償がなされたかどうかは把握していない。
 市によると、高丘トンネル工事に伴う地盤沈下で家屋被害が発生し、機構が2015年3月までに補償したのは95戸189棟。安源寺地区などで神社や民家がゆがみ、壁に亀裂が入ったり、床が傾いたりした。今回の5件が、補償済みの物件で被害が拡大したものか、新たな被害かについても同機構は市に明らかにしていない。
 情報公開に詳しいNPO法人「情報公開クリアリングハウス」(東京)の三木由希子理事長は「同様の問題を抱えている人が今後も訴えの声を上げられるよう、機構は具体的な中身を含めてどう対応したかを明らかにするべきだ」としている。

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