2009-07-11(Sat)

生活できない賃金でいいのか? 

ワーキングプアなくす政策を
最低賃金改定 現状維持では貧困残る
 

最低賃金改定の審議が始まった。
世界不況と業績悪化、失業者増加など、「賃上げ」をめぐる環境は良くないようだ。

しかし、そもそも最低賃金とは何か。
・・・・「労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営むことができる」賃金
これは、憲法の定める「生存権」と同じ定義だ。
もともと、この生存権を保障する視点から、最低賃金は法定化されたものに他ならない。

・・・・本来なら景気や業績とは違った視点で決められるべきものだ。
という指摘は当然のことだ。

ところが、東京や大阪などでは、最賃が「生活保護」基準よりも低い水準に留まっている。
先日、大阪で、生活保護と最賃の差額を生活保護費として認める決定がなされた。
雇い主は大阪市交通局だったから、よけい驚いた。

大阪の労働組合が最賃生活を体験する取り組みを行っている。
案の定、「健康で文化的」な生活には程遠かったという。

中小事業者にとっては賃上げは苦しいのも事実だろう。
しかし、大企業などによる単価たたきなど下請けいじめこそが根源だ。
労働者の賃金を削減しなければならない安値発注を取り締まることこそ先決だろう。

そのためにも、最賃を生活できる水準に引き上げ、
賃下げを余儀なくさせるような安値発注を規制すべきだ。
さらには、生存権を保障する観点から、行政として、賃金保障の支援制度をつくるべきだ。
経済危機だからこそ、デフレスパイルに陥らないためにも、最賃値上げは必要だ。


東京新聞 2009年7月11日
【社説】最低賃金改定 現状維持では貧困残る
 本年度の最低賃金の改定審議が始まった。世界不況と業績悪化、失業者増加などこの一年で環境は激変した。だが、現状維持では働く貧困層の解消は遠のく。引き上げへ関係者の努力を求めたい。
 「完全失業率が5%を超えるなど今年は雇用情勢が最悪。企業が雇用維持に懸命になっている中で最低賃金も引き上げを、とはなかなか言えない」-。政府関係者の発言は今年の審議の厳しさを物語っている。
 中央最低賃金審議会(厚生労働相の諮問機関)は今月末をめどに「地域別最低賃金額改定の目安」を答申する。これを受けて地方最低賃金審議会は都道府県ごとの改定額を決め十月から実施する。
 昨年は業績も春闘も順調。改正最低賃金法の施行で、最賃は「生活保護を下回らない水準」とすることなどが追い風となった。
 その結果、二〇〇八年度は前年度比十六円アップして、全国平均で時給七百三円となった。
 ところが今年は赤字決算企業が続出し、春闘での賃上げ率は六年ぶりに前年を下回った。
 このため経営側は審議会で経営環境の厳しさを踏まえた議論を求めている。中小企業団体の日本商工会議所は「引き上げは困難」との姿勢をはっきり打ち出した。
 一方、労働側は労働分配率の低迷や、東京都など一部地域で残っている生活保護水準を下回る最賃の解消などを理由に、昨年並みのアップを求めている。連合は働く貧困層(ワーキングプア)解消に向けて、中長期的に九百円以上とする方向を打ち出している。
 最低賃金は「労働者が健康で文化的な最低限度の生活を営むことができる」賃金のことであり、本来なら景気や業績とは違った視点で決められるべきものだ。
 単純に比較できないが四月の時点で、フランス千百三十七円、英国八百三十四円などとなっている。米国は今月二十四日から七百十八円に引き上げられる。
 日本は仮に千円になっても年間二千時間労働で年収は二百万円である。その水準以下の労働者がすでに一千万人以上も存在する。最賃を引き上げることで、働く貧困層を少しでも減らす努力が重要だ。
 厚生労働省の昨年末の最低賃金調査によると、調査対象事業所の6・6%で違反が認められた。政府は産業界・企業へ周知徹底させるとともに、将来の最賃のあり方を明示すべきだ。中小企業の生産性向上の施策も急務である。


(2009年7月11日15時48分 読売新聞)
最賃生活の体験1か月、ほとんどお手上げ
大揺れ雇用
 2009年度の最低賃金の引き上げ論議が国で始まる中、労働組合「全大阪労働組合総連合青年部」のメンバーが、予想される引き上げ後の額(時給765円)に基づいた生活を1か月体験。
 「さらに金額をアップしなければ生活はできない」として11日、JR大阪環状線全駅でビラを配り、時給1000円以上とするよう訴えた。
 大阪府の最低賃金は現在748円で、生活保護の時給換算より17円低い。大阪地方最低賃金審議会が昨年、格差解消を求めており、765円に引き上げられるかが焦点になっている。
 同労組では引き上げ後でも暮らしが成り立つかを確かめるため、メンバーの男女20人(22~41歳)が3月、時給765円で週40時間働いたとして月13万3000円で生活。一人暮らしの7人は全員、また親などと同居し、家賃が基本的に不要だった13人のうち、8人も生活費が不足した、という。
 一人暮らしをした会社員男性(28)は1日2食計1000円以内で挑戦したが、5500円オーバーし、「生活を楽しむゆとりはまったくなかった」と話した。
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